2015年3月18日水曜日

『ソロモンの偽証 前篇・事件』

★★★☆☆

原作は読んでいません。
前篇と後篇に分かれているので、前篇しか観ていない現段階では謎が提示されただけなので星3つ以上つけようがないですね。
ただ、作品に引き込まれたし、後篇で何がどうなるのかとても気になるので、前篇としてはよかったのだと思います。

全く意識していなかったのですが、黒木華さんがこの作品にも登場します。しかも『幕が上がる』と同様教師役。でも本作では、ものすごく気が弱い、すぐに倒れちゃうような役。『幕が上がる』の生徒たちをリードしていく先生役のイメージが残っていたので、ちょっと演技がわざとらしく見えてしまったかなあ。でもきっと、彼女のビジュアルにはこういう気の弱い役は合っているような気がします。

主役の藤野涼子役の藤野涼子さんは、本作が役者デビューだそうですが、すごくうまく役にはまっていると思います。学校で起こった事件の裁判を学校で、生徒主導でやりたいと言い出す学級委員役ですが、ちょっと地味だけど端正な顔立ちがいかにも学級委員という感じで、優等生の反乱のコワさみたいなものを感じました。演技も全然違和感ありませんでした。

ちょっと気に入らなかったのは、多くの登場人物が、断片的な事実だけをみてすぐに犯人を決めつけたり誰かをうそつき呼ばわりしたり、すごく思考が短絡的なこと。後篇の裁判で真実が明らかになるという展開の都合上、前篇では真実が歪んでいないといけないということかと思うのですが、ちょっと安易すぎる印象でした。

平日のレイトショーだったのですが、上映開始時間まで客席には私一人。最終的なお客さんはおそらく3〜4人。うーん、もう少し評価されてもいい作品だと思うけどなあ。

公式サイトは、こちら。
http://solomon-movie.jp

『幕が上がる』

★★★☆☆

結局観ちゃいました、ももクロ映画。
前評判通り、青春映画として結構ちゃんとしていました。

本広克行監督らしさはあまり感じなかった気がします。私の中では、本広作品はちょっと外した笑いが入っているイメージがあるのですが、この作品にはそういう要素はあまりなかったので。
最初の方に、使い終わった台本を焼くシーンがあるのですが、その本のタイトルが確か「ウィンタータイムマシン・ブルース」。本広作品に『サマータイムマシン・ブルース』というのがあるので、そのパロディですね。

ももクロのメンバーたちの演技は、意外とちゃんとしていました。彼女たちはいつもキャッキャ笑っている印象しかなかったので、真顔の演技を見ると随分雰囲気が違っていました。で、やっぱりこのコたちはキャッキャ笑っていて初めて魅力的なんだな、と思ったり…(^^;)。

そしてやはり注目して見てしまう黒木華さん。この作品では、学生演劇出身の先生役で、ものすごく厳しいわけでもなくものすごくやさしいわけでもないけど、演劇部に信頼され彼女たちをリードし背中を押す立ち位置。キャスティングとしてぴったりだったかはちょっとよくわかりませんが、私的には満足(^^;)。

映画館のお客さん、少なかったなあ。ももクロのメンバーが、全国全ての上映館で舞台挨拶を実施したらしいから、モノノフのみなさんは、そこを狙ったのかな。静かに観られてよかったけど…。

公式サイトは、こちら。
http://www.makuga-agaru.jp

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い目のキャスバル』

★★★☆☆

iTunesStoreのビデオレンタルで観ました。
原作のマンガは読んでいるのですが、結構前なのでディテールは覚えていません。でも割とそのままアニメにした印象。
原作者、総監督として安彦良和さんが関わっていて、キャラも確かに安彦キャラですが、やはり本人がアニメーターとして絵を描いているわけではないせいか、やっぱり"味"が違いますね。どちらかというと、制作プロセスや機材の変化によるのかなあ。

ファースト・ガンダムの面白さがだんだんわかるようになってきたころ、作り手(富野さん?)は、ジオン公国で実権を握っているのがジオンではなくザビ家で、ジオンはザビ家に暗殺されて、でもジオンのニュータイプ思想をザビ家は政治的に利用して…みたいな込み入った設定をどうやって考えたんだろう?その設定の中のどの時代でも物語は作れるのに、どうしてザビ家支配後の世界を選んだんだろう?などと考えたことがありました。
でも、この込み入った設定のおかげで、30年以上経ってからでもちゃんと過去の時代の物語が作れてしまうのだから、すごいもんだと思います。

そんな感じでファースト・ガンダムを観ていた自分にとっては今明かされる過去の物語は充分面白いのですが、今回の『〜青い目のキャスバル』だけを独立した作品として観た場合どうなんでしょうか…。時間も1時間ちょいで短いし、内容的にも地味だし、『機動戦士ガンダム』なのにガンダム出てこないし(^^;)。

公式サイトは、こちら。
http://www.gundam-the-origin.net


Blu-ray / DVD

Amazonビデオ

iTunes Store