2013年6月29日土曜日

『10人の泥棒たち』

★★★★☆

日本では今のところあまり話題になっていませんが、韓国では歴代興行成績を塗り替えた作品だそうです。

韓国人と中国人の混成チームの窃盗団がマカオで宝石を盗み出す話ですが、チーム内に様々な愛憎劇があり、盗み出した宝石の争奪戦あり、ワイヤーアクションあり、銃撃戦ありという派手な作品。

マカオで宝石を盗み出して終わりかと思ったら、その後舞台を釜山に移してまだ追跡劇が続くのは予想外の展開でしたが、とてもよく練られた脚本で各キャラクターもよくできているし色々と伏線が貼られたストーリーも面白いし、ちょっとした笑いやアクションの迫力もよかったと思います。さすが韓国で評判になった作品。

ただ、すごく展開が早いのと、キャラクターが多いので混乱するのと、ちょっとした伏線らしきシーンの意味がよくわからない部分があったりして、観終わった今でも完全にスッキリとはいかないのが残念なところ。

さらに、登場人物の韓国語のセリフが、相手によって言い回しを変えて詐欺のように人を騙すテクニックを使っているシーンがあるそうです。でも、日本語字幕ではそのような細かいニュアンスが表現できないという理由から、日本語吹き替え版が作成されたそうです。
普段は、海外の作品でも字幕版しか観ないので、当然この作品も字幕版を観たのですが、もしかしたら吹き替え版の方が深く理解できるのかもしれません。

出演者は当然、韓国や香港の俳優陣なのでほとんど知らない人ばかりですが、『猟奇的な彼女』のチョン・ジヒョンが窃盗団の一人として出ています。いやあ、すっかり彼女も大人になりました。明るいお色気担当みたいなポジションでした(^^;)。

後は中国チームの金庫破りジュリー役の女優さんは割と好みの雰囲気。アンジェリカ・リーという人だそうです。日本でいうと…、私は最初に吉本多香美を思い浮かべましたが、内田有紀とかと顔つきが似てるのかな。吉本さんも内田さんも、特別好きという感じではないけど、アンジェリカ・リーさんはちょっと気に入りました。

公式サイトはこちら。
http://10dorobo.jp






2013年6月19日水曜日

『宇宙戦艦ヤマト2199 第六章 「到達!大マゼラン」』

★★★★☆

第19話〜22話に相当するエピソード。
19話〜20話では、オリジナル版と同じく対ドメルの七色星団の決戦があります。細かい部分は色々と違っているけど、まあ総じて懐かしい感じかな。七色星団のエピソードはリメイクでも外せませんよね。

オリジナル版の七色星団エピソードは21話〜22話なので、2199は2話分先行しています。余った2話分はどうするんだろうと思ったら、21話〜22話は、ガミラス本星につく前のオリジナルにはないエピソードでした。

これで、オリジナル版の話の進み方と一致したので、おそらく次回ガミラス本星での戦いがあって、イスカンダルに着いて、帰路となるでしょうが、あの追加されたエピソードは、ガミラス本星での戦いに大きく影響するはず。最後まで、オリジナル版との違いを楽しませてくれます。

そう言えば、オリジナル版では第20話のバラン星での戦いの後、古代進が艦長代理を命じられるのですが、2199ではそんな話はないですね。そもそも真田さんが副長だから、艦長代理はいらないということかな。
沖田艦長も、決して体調はよくないものの、今のところそんなにベッドで寝ている感じじゃないし。この感じだと、ガミラス本星での戦いも沖田艦長が直接指揮するんだろうなあ。

公式サイトはこちら。
http://yamato2199.net

『リアル ~完全なる首長竜の日~』

★★★☆☆

佐藤健くんにも綾瀬はるかさんにもそんなに興味がないので最初は観にいくつもりはなかったのですが、人の意識の中に潜るというSFっぽい設定が何となく気になって観にいってしまいました。

人の意識の中を舞台にすると、超自然的な現象も全部アリになってしまうので、いくらでも都合のいい話ができてしまうでしょう。この作品もそういう部分がありますが、割と抑制が効いていると思いました。

人の意識の中に入っていく過程のだんだんノイズがなくなっていく描写とか、逆に人の意識の中から戻るときの景色がブラックアウトする描写とかの、映像表現はちょっと好き。そう言えば、私はずいぶん前に手術を受けた経験があるのですが、全身麻酔のマスクをつけて一呼吸した瞬間に視界がブラックアウトした記憶があるのですが、ちょっとあの漢字を思い出しました。

首長竜は、予告編映像でも登場していましたが、本編での登場シーンは思っていたより長くてビックリ。

公式サイトはこちら。
http://www.real-kubinagaryu.jp/index.html


2013年6月8日土曜日

『俺俺』

★★☆☆☆

『亀は意外と速く泳ぐ』が面白かったので、同じ三木聡監督作品だと知って観に行きました。

同じ監督の作品だけあって、『俺俺』は『亀は意外と速く泳ぐ』とかなり似た雰囲気でした。
場面転換の合間のちょっとした風景の撮り方とか、コミカルなシーンでの役者の芝居の間とか「『亀は意外と速く泳ぐ』ってこんな感じだったなあ」と思う部分があちこちにありました。
亀梨くんの1人33役もすごいと思いました。

にも関わらず、見終わった印象がイマイチだったのはなぜだろうなあ。ストーリーかなあ。
リクツをこねる作品ではないことはわかっているのですが、ちょっとしたはずみで俺俺詐欺をしたことをきっかけに「俺」が増殖していくというのが、文字で読むとまた印象が違うのかもしれませんが、映像で見ると全くつながってない感じがしました。
一方で、増殖した「俺」が今度は消去されていくときは、お互いに殺し合うというやたらと生々しい話になっていて、どういう心構えで観ればいいのかよくわからないうちに終わってしまった感じでした。

内田有紀さんがよかったなあ。特に色っぽいシーンがあるわけではないし、露出が多いわけでもない、メイクやファッションも決して派手ではないけど、大人の女性の色気を感じさせる演技でした。

公式サイトはこちら。
http://ore-ore.jp/index.html


『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』

★★★★☆

前作は2011年の9月。もうどんなストーリーだったかも覚えていませんが、面白かった印象は残っています。だから続編が作られることを知ったときから観に行こうと思っていました。

結果は、なかなかの満足度。
完全に世界観は出来上がっていて前作とまったく同じノリなので、悪く言えばワンパターンなのかもしれませんが、サスペンス、ミステリー、ハードボイルドとコメディの要素がいい塩梅に散りばめられていて、とてもよくできたエンターテインメント作品になっていると思います。

この作品の大泉洋は、本当にいいですねえ。

公式サイトはこちら。
http://www.tantei-bar.com


2013年6月3日月曜日

会社設立登記 その3 オンライン申請の準備

Windows環境:
普通はWindowsマシン。私の場合はMac上のVMware FusionでWindows XP sp3が動く環境でできた。おそらくBootCampならOK、Fusion以外の仮想環境はどうだろう?Windowsのバージョンについては、XPと7ならだいたい大丈夫そうだが、最新の情報を調べてもらった方がいい。64bit環境についても不明

インターネット接続環境:
オンライン申請なので当然

Wordなど:
様々な書類作成用のワープロソフト。手続きを解説した書籍や法務省などが用意しているテンプレートはだいたいWordのようなので、やっぱりWordがあった方が楽。試してはいないがOffice互換ソフトでも大丈夫だと思う。複雑な書式ではないので、単なるテキストエディターでもがんばればできちゃうかも

Adobe Acrobat:
当然Windows版。9以降ならStandard、ProのどちらでもOK。体験版でも問題なし。ただし体験版は30日間しか使えない

PDF署名プラグイン:
法務省のサイトからダウンロードしてインストールする。無料。Windows版のみ。Acrobatのプラグインで、これによって電子署名できるようになる。同様の機能を持つプラグインは他にもあるようだが、有料のものしか見つからなかった

申請用総合ソフト:
法務省のサイトからダウンロードしてインストールする。無料。Windows版のみ。法務省が扱うオンライン申請は何でもかんでもこのソフトを使うらしい。定款の認証にも登記にもこのソフトが必要

登記・供託オンライン申請システムの申請者情報登録:
要は法務省のオンライン申請システムのアカウントを取得しておく必要があるということ。サイト上で登録して、上記総合ソフト起動時にそのIDとパスワードを使ってログインする

住基カード:
電子署名用。電子署名には、本人であることの証明と改ざん防止の機能があり、これさえ満たせば住基カードではなくても問題ないらしい(例えばベリサインのサービスを使うとか?)。私の場合は、たまたま確定申告をe-Taxでやったので、住基カードをすでに作ってあった

ICカードリーダー:
住基カードの情報をパソコンに読み込ませるためのもの。住基カードが読めるものであれば何でもOK

住基カードを使うためのプログラム&設定:
確定申告のときにやった作業なのでよく覚えていない。確か最新版ではないあるバージョンのJAVA環境と、それ以外にいくつかソフトをインストールした気がする。ちなみに、Mac OSX最新版では住基カードを認識させる方法がないらしい。自分でもさんざん試したがうまくいかず諦めた

会社設立登記 その2 準備作業

会社設立以外の形態も含めて考える:

定款に書く内容を考える:
商号、目的、本店所在地、資本金額、発起人

必要なもの:
お金(資本金、登記申請に必要なお金)、個人の実印とその印鑑証明書、法人の代表印、資本金を振り込む銀行口座

オンライン申請に必要なもの:
別途

会社設立登記 その1 情報収集

会社設立登記のやり方について、事前に調べるときの情報ソース

■書籍
会社には色々な種類があり登記の方法にもバリエーションがあるので、すべての説明の中から自分のケースに該当する説明を見つけるのがそもそも大変です。書籍の中には特定のケースに絞って手続きの一部始終が説明されているものがあるので、こういうものに頼ってしまった方が楽だと思います。いい本を見つければ、たぶん説明通りにやれば問題なく登記できるのではないでしょうか。

私の場合は、すでに起業している友人から、以下の2冊を貸してもらいました。出版時期が少し前だったので最新版ではありませんでしたが、基本的にこれらの本に従って作業を進め、一部情報が古い部分は別の情報ソースで補いました。

作成する書類のテンプレートは法務局のWebサイトでも入手できますが、この手の書籍も出版社のWebサイトでテンプレートを配布していることが多いようです。書籍内の説明と連動しているので便利です。






■法務省のWebサイト
会社設立登記を扱うのは法務省だそうです。定款の認証は公証役場、登記は法務局という役所で行うわけですが、いずれも特にオンライン申請について調べていくと、法務省にたどり着きます。

登記・供託オンライン申請システム 登記ネット 供託ネット
http://www.touki-kyoutaku-net.moj.go.jp/index.html

厳密に言うと、法務省のオンライン申請システムのWebサイトです。
色々調べてみると、以前はこのサイト上から会社設立登記のオンライン申請ができたようなのですが、今は専用のソフトをダウンロードして行います(今も手続きによってはWebページ上でできるものもあるようです)。
ということで、今は、必要なソフトのダウンロードや申請方法に関する情報を入手するための場ということになります。

会社設立登記に関する総元締めのサイトですから、一応最新の情報があると思っていいでしょう。
ただし、法務省管轄の全てのオンライン申請情報が網羅的に取り扱われているので、自分の欲しい情報だけを見つけ出すのが大変です。説明のわかりやすさという点もイマイチ。私の場合、オンライン申請に専用のソフトが必要だと理解できたのはこのページを見始めて結構経ってからでしたし、登記はわかるけど供託はわからなかったし(今もわかりません)、定款の認証の説明がこのページの中にあることもずいぶん後になって知ったし(実は「電子公証手続」の「電磁的記録の認証の嘱託」なのですが、「定款」の"て"の字も載っていないので)、さながら謎解きゲームのようです(^^;)。
とはいえ、オンライン申請に関してはここを避けて通れないし、実際ここでしか得られなかった情報もありました。



■法務局のWebサイト
会社設立登記は法務局という役所で行います。

法務局ホームページ
http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/


ここでは、登記のやり方に関しての情報が入手できる他、登記に必要な書類のフォーマット(Word、PDFの他、一太郎形式も完備 ^^;)、書類の記入例などがダウンロードできます。
このサイトにもオンライン申請の情報がありますが、結局法務省のサイトに誘導されるようです。
また、申請する法務局は会社の本店所在地を管轄する出張所で、選択の自由度はありません。自分がどこの出張所に申請すればいいのか、ここで調べられます。



■日本公証人連合会のWebサイト
登記に必要な書類の一つである定款は、公証役場の公証人という人に認証してもらう必要があります。公証役場の情報は、日本公証人連合会のWebサイトにあります。

日本公証人連合会
http://www.koshonin.gr.jp/index2.html

定款を認証してもらう公証役場については、会社の本店所在地がある都道府県内であればどこでもいいそうです。ただし電子公証の場合は、法務大臣によって特に指定された指定公証人に限られるそうなので、必然的に指定公証人がいる公証役場を選択する必要があります。それらの情報は、このサイトで調べられます。

また、定款の記載事例や電子公証についての情報もここで入手できます。



■その他ネット上の情報
一般的には、登記手続きは行政書士や司法書士に代行してもらうものらしいので、こういった事務所のWebサイトなどで断片的な情報が見つかるケースがあります。

また、オンライン申請についてはこれらの専門家にとっても勉強が必要らしく、以下の専門家のための作業手順説明サイトは、かなり参考になりました。ただ、一部使用しているソフトや電子署名に使用するICカードなどは専門家が使うものと一般向けのものは異なるようで、一部読み替えが必要でした。

オンライン申請入門
http://rsmay.com/menu.html

ごくまれに、個人で体験談を載せているブログなどがありました。以下のサイトは、手順の理解という点でも、とにかく面倒なオンライン申請をやり遂げるモチベーションの点でもたいへん助かりました。ただし情報がやや古く、一部読み替えが必要でした。

中道左派で行こう
http://www.center-left.com/blog/archives/cat15/


■法務局
実際に登記を行う法務局には無料の相談窓口があり、私の場合は登記の前に2回ほど相談にのってもらいました。
1回目は必要な申請書類をもらうため。私が読んだ書籍では法務局にもらいに行きなさいと書かれていたのでそれに従ったのですが、実は全ての書類は法務局のWebサイトからダウンロードできるそうです。
2回目は、書類をひと通り仮作成した状態で、その内容をチェックしてもらうため。この時、定款の内容、特に「目的」部分が問題ないこと、参考にした書類に書かれていた書類だけでは足りないことが明らかになったので、相談した価値はあったと思います。

ただ、相談される側もいきなり「会社を作りたいのですが…」と言われても困るでしょうから、ある程度は予習をして、自分が何を知りたいか明確にしておいた方がよさそうです。

さらに、オンライン申請の添付書類について電話で質問して教えてもらいました。ただ、電話での相談は行なっていないとどこかで読んだような記憶があるので、あまり踏み込んだ話なら直接出向かないとダメなのかもしれません。


■公証役場
定款を認証してもらう公証人がいる役所ですが、事前に相談したりできるようです。

定款は"会社の憲法"と言われるそうで、その会社がどのような会社なのかが書かれたものです。どのような会社にすべきかはもちろんこちらが考えるべきことなので、公証人に相談できるのは、その定款が認証可能な条件(例えば必要事項が記載されているか、正しい形式で記述されているか、など)を満たしているか、という観点になると思います。

特に、電子公証の場合は事前連絡が必須のようです。というのは、紙の定款の場合は認証のために提出した後で記述に問題が見つかった場合、手書きで修正して修正印を押せば認証できるのですが、電子署名した電子定款は修正できないのです。その場合は、元のデータを修正し電子署名を付けて再度送信し直すことになるようです。
私の場合は、電子公証の前に電話連絡して、FAXで定款の原稿を送付、内容をチェックしてもらいました。

2013年6月1日土曜日

NHK技研公開2013

支払いが義務化されている受信料で運営されているNHKは今も昔も何かと議論の的ですが、特にドキュメンタリー系コンテンツの高いクオリティには、私はお金を払う価値があると思っています。
そしてもう一つ、放送、通信に関わる技術の高さはやはり素晴らしいものがあります。その核心であるNHK放送技術研究所は毎年1回一般公開されており、いつか行ってみたいとずっと思い続けてきました。

今年の展示で特に目立った2大テーマを挙げるとすれば、放送とネットの連携とスーパーハイビジョンでしょうか。数ある展示の中でもこのテーマに関する展示が多かったように思います。

NHK放送技術研究所の建物

NHK放送技術研究所入り口


■放送とネットの連携

今放送中の番組を見ながらタブレット端末やスマートフォンを操作することで、テレビ画面上、あるいはタブレット端末上に番組関連情報を表示できるといった展示が数多く見られました。

番組コンテンツ以外に、それに関連するネット用のデータも同時に配信する、あるいは放送波に番組のメタデータを載せて配信し、そのデータに応じたネットコンテンツを表示するなどの仕組みから「ハイブリッドキャスト」と呼んでいるようです。

放送とネットの連携に関する展示


歌番組に合わせて、スマートフォンやタブレットで演奏したり歌ったりするサービスがいくつか展示されていました。下の例は子供番組。

放送とネットの連携に関する展示


そして歌番組。これは『カウントダウンTV』。ちなみに、NHK技研ですが、日本テレビ、TBS、フジテレビ、WOWOWが1つずつ出展していました。

放送とネットの連携に関する展示


これはスマートフォンやタブレットでテレビ画面を撮影することで番組情報を取得する提案。ちゃんと説明を聞かなかったのですが、要はテレビ画面上にマーカーを表示させ、スマートフォンのカメラでそれを認識させるというものらしいです。
このマーカーはアニメーションがつけてあるのですが、それによって番組の進行状態が取得できるというのがミソのようです。

放送とネットの連携に関する展示



放送とネットを連携させるためには、放送コンテンツに加えてネットコンテンツを作らなければいけません。個人的には、そのネットコンテンツまで放送局が担当するより、APIを公開してネットコンテンツに慣れている人たちに考えてもらえばいいのに、と思っていたのですが、すでにそういう方向性が検討されているようです。

これはteleda+という仕組みの概念図。番組のコンテンツ自体や番組情報などがAPI化され、スマートフォンなどのアプリから利用するという構造が示されています。この展示もきちんと説明を聞くことができなかったので、どのくらい実現性があるものかわかりませんが。

番組関連ネットコンテンツの作成に関する展示


以下3枚の画像は、番組連携アプリ制作支援ツールの画面。アプリはHTML5やJavaScriptなどWeb制作で一般的な言語を使うそうですが、ネットと関連する部分のコードを生成する支援ツールを用意したということのようです。

アプリを作りながら、完成状態を試写することもできるという話でした。ということは番組コンテンツが完成してから放送するまでの間に、このツールを使ってネット用コンテンツを作るということですね。つまり録画番組専用。

放送局側の事情としては、例えば緊急地震速報の表示を隠してもらっては困るといった色々な要求があるので、全く自由にネット用コンテンツを作ってもらうことはできないそうです。このツールも一般向けというよりは放送局から依頼されたネット用コンテンツ制作会社向け。

番組関連ネットコンテンツの作成に関する展示

番組関連ネットコンテンツの作成に関する展示

番組関連ネットコンテンツの作成に関する展示


ということで、放送とネットの連携はきわめて旬なテーマで、テレビ業界もどうやってネットの力を借りて視聴者を取り戻そうか模索していることがよくわかります。ただ、今回の展示を見て気になったのは、録画視聴についてあまり考えられていないこと。

現状では、リアルタイム放送視聴時でないと連携ネットコンテンツは利用できないらしいので、その時間にテレビが見られない人にとっては意味がありません。
ネットコンテンツには、本当にリアルタイムでないと意味がないもの(視聴者の意見を番組内で採り上げるとか)もありますが、歌番組に合わせて一緒に歌うとか、番組内に登場した物品をネットで購入できるといったものであれば、リアルタイムか録画かは本来関係ないはず。

また、例えばドラマ放送中にそのドラマに出演する役者の過去の出演作品がオンデマンドで見られるサービスがあったとして、そんなことをしていたら今放送中のドラマに集中できなくなるという矛盾を抱えてしまいます。
結局、複数のコンテンツに同時進行でアクセスする分、本来の番組コンテンツの肝心のシーンを見落とすリスクが発生するわけで、これに対する解決策であり保険となるのは録画ということになると思います。

いずれにしろ、もう今となっては録画抜きのテレビは考えられないので、最初から録画を前提とした機能やサービスを考えて欲しいと思います。


■スーパーハイビジョン

スーパーハイビジョンについては、あまりお見せするものはありません。4K、8Kなどの高解像度の映像がたくさん展示されていましたが、その綺麗さはデジカメ画像では伝わらないので、ご自分の目でお確かめください。
また、放送局としてスーパーハイビジョンで取り組まなければいけない技術的課題として、カメラ、画像処理チップ、画像圧縮技術、画像伝送技術などがあり、これらの展示もたくさんあったのですが、私にはチンプンカンプンなのでバッサリ割愛させていただきます。

以下は1秒間に120フレームの画像を使用し、よりなめらかな動きが表現できるスーパーハイビジョンの技術です。通常のフレーム数の場合と比較する展示を行なっていました。
個人的には、このコネクターだらけのカメラのメカメカしさがちょっとツボでした(^^;)。

スーパーハイビジョン関連の展示

スーパーハイビジョン関連の展示


■バリアフリー関連

さすがは公共放送のNHK、バリアフリー関連の展示がいくつかありました。

以下は、番組内の音声を手話CGにしてくれるシステム。別々の展示ブースに、パソコン画面上にテレビ画面と手話CG画面が表示されているものと、タブレット端末に手話CGが表示されているものがありましたが、同じシステムだったのでしょうか??

バリアフリー関連の展示

バリアフリー関連の展示


平面的な画像を視覚障害者に伝えるための技術。モノの形状を点字ディスプレイで示し、指先で読み取ります。特定の場所を触れるとそれに応じた音声が発せられます。
また、視覚的には点滅表示で強調するように、点字ディスプレイのピンを細かく動かして強調部分を振動で伝えることができます。

バリアフリー関連の展示


こちらは、3次元空間上でモノの形に合わせて指先に抵抗感を与えることによって、立体の形状を認識させる触覚フィードバックシステム。指先に5点の振動素子が触れていて、立体の形状に合わせて振動するので、ガタガタと凹凸がある様子や面と面がぶつかるエッジ部分が認識しやすくなっています。
…と書きましたが、実際体験してみたところ、エッジはよくわかりましたが、細かい凹凸は正直微妙でした(^^;)。

バリアフリー関連の展示


これは、番組内の音声を高齢者が聞き取りやすいように調整できるシステム。あまり細かい内容は見られませんでしたが、環境音と音声を分離してそれぞれ別々にレベルを調整できるというもののようでした。

バリアフリー関連の展示


 ■その他

複数台のカメラを並べて、映画『マトリックス』のような映像を作り出すシステム。リアルタイムではないようですがすぐに映像が作れるので、スポーツ中継のリプレイなどでの利用を想定しているようです。
ずらりと並んだカメラの足元にはグチャグチャのケーブル(^^;)。

複数台のカメラを連動させたシステム



人物の背景にCGを合成するシステム。カメラの傾きや移動する方向に応じて、違和感のないようにCGを調整してくれます。

CG背景合成システム


ヘリ中継の映像などに、自動的にランドマーク表示を入れてくれるシステム。

ランドマーク表示システム



NHK放送博物館のブースがあり、古いテレビやテレビカメラなどが展示されていました。
これは、日本の工業デザインの歴史が書かれた本などにはよく登場する、SONYのポータブルテレビ。



ということでした。
展示ブースは手作り感もありましたが、展示内容は質、量ともに予想以上に充実していました。平日でもかなりのお客さんがいましたが説明員の他に誘導係のスタッフも多数いて、受け入れ体制もちゃんとしていました(それでも休日は混雑しそうですが)。

内容的には、正直この研究をNHKがやる必要があるんだろうか?と思うテーマもあったり、(研究所という立場なので当然ですが)実務上の運用面やビジネスモデルについては質問しても答えてもらえなかったりすることもありました。
それでも、これだけのものが見られて、私としてはとても満足できました。

なお、NHK技研公開2013のサイトでは展示資料一式がPDFでダウンロードできます。よく読むと、私の理解が間違っている部分もあるかもしれませんが、あしからず。

『オブリビオン』

★★★★☆

SFらしいSFという感じで好印象でした。

何かが突出していいとは感じませんでしたが、とてもバランスがいいようなきがしました。世界観、SF的な設定、ラブストーリー的な要素やどんでん返しが含まれた物語、スケール感があって美しい映像、音楽…。

個人的に一番印象に残ったのは、建造物やマシンのデザイン。もともと地球上に人類がいなくなった設定なのでアイテム数は多くありませんが、トム・クルーズ演じるジャックが乗るヘリコプターのような乗り物バブルシップ、ジャックの任務と生活の拠点となるスカイタワー、無人偵察機ドローンなど、いかにもSFなデザインですが、なかなかカッコイイと思います。

役者はトム・クルーズとモーガン・フリーマン以外は知らない人ばかりでした。

ちなみに、この作品で初めて聞いた(と思う)言葉"oblivion"は「忘却」「記憶の彼方」「昏睡状態」「人事不省」といった意味だそうです。観終わると「なるほど、そういう思わせぶりなタイトルだったんだ…」と納得できるかも。

公式サイトはこちら。
http://oblivion-movie.jp