2018年5月12日土曜日

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』

★★★★☆

前作は「激突 ルウム会戦」でしたが、ルウム会戦の一部始終を描いているという印象がなく、自分の中では内容とタイトルがしっくりこない印象でした。
どちらかというと、今作の方がルウム会戦が描かれた作品だと思ってしまいました。とはいえ、今作でTHE ORIGINのアニメ作品は終了ということで、結果的にファーストガンダム以前の、キャスバルがエースパイロットのシャアになるまでを描いたストーリーの最終話となれば「誕生 赤い彗星」というタイトルの方が今作にふさわしいのも確かでしょう。

のちにホワイトベースに乗り組むことになるキャラの顔ぶれがそろい、登場人物の年齢も階級もファーストガンダムの1話につながる状況となって、モビルスーツ戦の描写もガッツリとあるので、とても見応えがあるし、あのお馴染みのガンダムを見ている感覚になりました。

後から前日譚を描いた作品というと、スターウォーズの『ローグ・ワン』が『エピソード4/新たなる希望』の数分前まで描くというあのつなげ方があまりに印象的で、勝手にそんな期待をしてしまいました。
正確なことはわかりませんが、本作はファーストガンダム1話の1週間前ぐらいまで描いていたような感じだったので、それなら数分前まで描いちゃってもよかったかも。

アニメ版のTHE ORIGINはひとまずここまでということですが、まあ区切るとしたらここしかないので、よかったような気がします。ファーストガンダムと同じ時間軸に踏むこんでしまったら、最後までいってくれないと気持ち悪いですし、それをこれまで通りのクオリティで作ると何年かかるかわかりませんし。
とか言いつつ、しばらくしたら続編が作られそうな気もします。

公式サイトは、こちら。
http://www.gundam-the-origin.net



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2018年5月5日土曜日

『レディ・プレイヤー1』

★★★☆☆

それほど観るつもりはなかったのですが、世間的に意外と評判がいいようなので、観てみることにしました。

結果としては、普通に楽しいエンターテインメントだったという印象です。

私ぐらいの世代の日本人には、ガンダムや金田バイクやメカゴジラが登場するという感慨もあるのですが、作品全体からすると、ほんの付け合わせ程度でした。また、どうせ出すならデザインも動き方も忠実に、効果音もオリジナルと同じようにして欲しかったかも。その辺りの扱いが、あまりリスペクトを感じませんでした。
それにしても、権利関係の交渉ってどんな感じだったんだろう?スピルバーグに映画に出られるならと、簡単に差し出すものなのかな。交渉の結果断った日本のキャラもいたんだろうか。

作品で描かれている騒動は、VR(バーチャルリアリティ)空間オアシスを巡る利権争いですが、オアシスは言ってみれば大ヒットしたネットゲームの一つといった程度の位置付けなので、オアシスに興味のない人の生活にはほとんど何の影響もない話です。
そう考えると、この映画はバーチャルリアリティが社会に浸透していった先の具体的なイメージを示してはいますが、VRに対する警鐘といった社会的なメッセージがあるわけではなさそうです。

演出上大変だと思うのは、バーチャル空間でのドタバタと当時にリアル世界でもドタバタが起こっていて、その両方の状況をカットを切り替えながら観客に理解させること。
二人のアバターがバーチャル世界では同じ場所にいても、リアル世界では別々の場所にいたりするので、なかなかややこしいのです。


公式サイトは、こちら。
http://wwws.warnerbros.co.jp/readyplayerone/

2018年4月17日火曜日

『リメンバー・ミー』


★★★★☆

前評判通り、よかったと思います。

メキシコを舞台にしたのは、表現的にもストーリー的にも新鮮味が感じられた気がします。

表現的に面白かったのは、ひいおばあちゃんのシワシワの皮膚。顔のつくり自体は、アニメキャラとしてかなりデフォルメされているのに、皮膚はとてもリアルで、なんとも不思議な感じでした。
そして、ミゲルのえくぼ。どうして3Dアニメのキャラクターにえくぼをつけようと思ったのだろうか?3Dデータ化するとき、顔に表情をつけて動かすとき、えくぼがあると難易度が上がるのだろうか?えくぼがなくても、ミゲルというキャラクターの見え方はさほど変わらなかったのではないかと思えてしまうのですが、作っている人たちは結果に満足しているのだろうか?

例によって『リメンバー・ミー』は邦題で、原題は『Coco』。シワシワのひいおばあちゃんの名前です。何世代もの家族を描いた作品で、主人公はミゲルなのに、あのひいおばあちゃんの名前をタイトルにしてあるのは、なかなか深いと思います。しかもこの深さは言語に依存しないのに、どうしてタイトル変えたがるのだろう(^^;)?

ピクサー映画といえば、同時上映の短編も楽しみの一つなのですが、今回はディズニー・スタジオ制作のアナ雪の続編。これも日本だけの売り方かと思ったら、アメリカでも同じだったようです。
確かに最近ピクサーとディズニーの作品の差は感じなくなりましたが、こういう混ぜ方はどうなんでしょう?

最初のアナ雪のヒットの影響でしょうが、最近のアメリカ産アニメは歌重視の傾向がありますね。今回も『リメンバー・ミー』、同時上映のアナ雪ともに歌のオンパレード。もはやインド映画を笑えませんね(^^;)。
まあ別に悪くはないのですが、流行りの取り入れ方がちょっと露骨すぎる気が…。


公式サイトは、こちら。
https://www.disney.co.jp/movie/remember-me.html

2018年4月9日月曜日

『ダンガル きっと、つよくなる』

★★★★☆

話題のインド映画。
元レスリングのインド代表が、娘たちを超スパルタで鍛え上げるストーリー。
私の世代の日本人にわかりやすくいうと、インドのレスリング界を舞台にした『巨人の星』のような話。

一応実話に基づいているようですが、映画の最初に「父親と2人の娘以外は脚色」というような表記がありました。

インド映画ではおなじみのダンスシーンはありません。歌はいくつかありました。
上映時間もインド映画としてはそれほど長くありません(日本で上映されるのは短縮版かもしれませんが)。
そんなわけで、インド映画らしさはあるものの、かなり普通の感動作でした。とても良くできていると思いましたが、日本には本当にたくさんのスポ根作品があるので、それらと比べて突出しているというほどではない気がしました。
そもそもインドに「スポ根」というジャンルはあるのしょうかね??そういうタイプのドラマがこれまでインドにはなかったから大ウケしたということはないでしょうか?

女子レスリングが扱われており、自分のやり方を押し付けるインド代表のコーチが登場したり、インドにおける女性の地位の低さなどの社会問題にも触れられており、どこかで聞いたようなテーマが含まれています。

主役のアーミル・カーンは、日本でも上映された様々な作品でも主演を務めるスターです。基本、めちゃめちゃマッチョな肉体の役を演じることが多いですが、今回はレスリング選手の現役引退後ということで、かなり太ってだらしない体に肉体改造したそうです。
最近、役作りのための肉体改造が役者としての評価を高める傾向がありますが、あれって医学的に見て問題ないのでしょうか。私は、役者の行きすぎた肉体改造には疑問を持っています。

公式サイトは、こちら。
http://gaga.ne.jp/dangal/

2018年4月8日日曜日

『ちはやふる -結び-』

★★★★☆

広瀬すずに甘いと言われてしまうかもしれませんが(^^;)、前作『ちはやふる -下の句-』よりはよかったと思います。

1作目の『ちはやふる -上の句-』は、寄せ集めの競技かるた部が徐々にまとまっていって東京都大会で優勝するまでの話で、単純明快。この作品は競技かるたを舞台にした青春スポ根モノなので、このくらいわかりやすい展開の方がいい気がします。

2作目の『〜 -下の句-』は全国大会へ進むのですが、団体戦とクイーン戦の両方を描いていたり、幼馴染の新(あらた)くんが、活躍するでもなく、単なる脇役でもなく、中途半端な感じだったりして、やや明快さに欠ける印象でした。

今回の『〜 -結び-』では、クイーン戦は描かず全国大会の団体戦のみで、競技かるたに復帰した新くんとの直接対決もあるので、スポ根モノとしてのクライマックスがはっきりしていました(逆に言うと、クイーン戦がないので、現クイーンの若宮詩暢はあまり活躍の場がない印象でした)。
あとは、後輩を引っ張っていく先輩としての苦悩も描かれており、これもスポ根っぽくてよかったと思います。

広瀬すずさんは、様々な作品に出まくって新鮮味がなくなってきたのではないかと思いきや、キラキラした女子高生を演じきっていました、。

また、『君の名は。』を経験した上白石萌音さんや、大河ドラマ『おんな城主 直虎』を経験した矢本悠馬くんなど、「みんな、すっかり立派になって」という親戚のおじさんのような気分になりました(^^;)。

映画の『ちはやふる』は今回の3作品目で完結ということのようですが、完結というには描かれていないことも多く、原作の漫画はまだ進行中ということもあるので、続編があってもいいような気がしますが、どうなんでしょう??


公式サイトは、こちら。
http://chihayafuru-movie.com/#/boards/musubi

2018年3月13日火曜日

『シェイプ・オブ・ウォーター』

★★★★☆

アカデミー賞にノミネートされたころに作品の存在を知ったのですが、そのときはさほど興味が湧かず、『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ監督作品だと知ってやや違和感を覚え、アカデミー賞を受賞したと聞いて結局気になって観に行きました(^^;)。

『パシフィック・リム』は、ギレルモ・デル・トロ監督が日本の特撮を意識して作ったということで観てみたのですが、あまりピンと来ませんでした。しかもこのとき、私の中では勝手に、彼は娯楽性の強いSF作品の監督というイメージができあがってしまいました。

『シェイプ・オブ・ウォーター』の内容や映像のトーンは予告編などでなんとなくわかっていて、それが私のイメージするデル・トロ監督とはちょっと違っていたので、彼の作品だと知って驚きました。

主人公のイザベラは、地味な容姿で、かなりユニークな自分ルールを持っていて、意外と行動的。私は『アメリ』に似ているような気がしました。
1960年代のアメリカの研究機関が舞台なのですが、アナログ感のある研究室内のインテリアや研究装置などはなかなかいい感じ。
そう言えば『アメリ』の監督ジャン=ピエール・ジュネの作品に『ロスト・チルドレン』というファンタジックなSF作品があります。決して似ているわけではないのですが、どこか根底に似た世界観を感じてしまいました。

ストーリーのあらすじだけを思い浮かべると非常にシンプルで、これといったひねりもない印象なので、たぶん細かい道具立てや演出を面白がる作品だと思います。

主人公の掃除婦仲間の黒人女性役を演じた女優さんは『ドリーム』でNASAに勤務する計算係役で出演していました。今度はほぼ同じ時代の研究施設で掃除婦。ちょっと混乱しそう。

公式サイトは、こちら。
http://www.foxmovies-jp.com/shapeofwater/


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2018年1月30日火曜日

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち/第四章 天命篇』

★★★☆☆

これから観る人のために情報を伏せてしまうと何も書けないので、とりあえず公式サイトに書かれている程度は話の内容に触れます。

今回は、デスラー戦、ゴーランド戦、ザバイバル戦と、割と戦闘中心。
『〜2202』は『さらば〜』の設定、『〜2』の設定、そのどちらでもない設定が混ざっているので、観ながら「ここは『さらば〜』か」「ここは『〜2』」などと意識します。で、どの戦いにもどちらでもない要素が入っていて、新鮮ではあるのですがオリジナルと違いすぎる気がすることも…。

12話で白色彗星と直接対峙するのですが、なぜこのタイミングだったんだろう?ちょっと唐突な気がするし、早すぎる気がしました。『〜2202』の全体を通した謎として「ガトランティス人とは?」というのがあり、少しずつ明らかになってきていますが、どうも自分としてはまだピンとこない感じです。

星4つにしなかったのは感覚の問題ですが、たぶんその辺りが影響している気がします。

『〜2202』で気になっていたこととして『〜2』のようなテレサと島のラブロマンスがあるのかどうか。とりあえず『〜2202』のテレサは服着ていないし、反物質的な存在なので、それはなさそう。個人的にはその方がいいです。

気がつけば『〜2202』も第四章で14話まで進み、ほぼ半分。テレサ発見までに使った話数は『〜2』とほぼ同じ。その割に『〜2』で感じたようなストーリーの引き伸ばし感はなかった気がします。

14話のラストも、『さらば〜』とも『〜2』とも違う展開で、先が読めない終わり方でした。


公式サイトは、こちら。
http://yamato2202.net



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2018年1月21日日曜日

『ゴッホ ~最期の手紙~』

★★★★★

ずっと気になっていた作品なのですが、運よく近くの映画館で上映されていたので観に行きました。

アニメーションには、ロトスコープと言って実写映像をトレースしてアニメ化するという手法がありますが、通常は線画。この作品はそれをゴッホタッチの油絵でやっています。実写映像を元にしているので人物の動きはリアルなのですが、タッチは完全にゴッホなので、何とも言えない不思議な感覚に陥ります。

作品に参加したアーティストは厳しい審査で選抜され、ゴッホタッチの絵を描くトレーニングを積んだそうですが、それでも各自の個性が出るもの。同じシーンなのにカットによって随分調子が変わっていていました。まあそれも"味"だと思いますし、こんなめちゃくちゃなアイデアを実際にやってしまったということを考えると、正直グゥの音も出ません。たぶん、人形アニメよりもっと時間がかかりますよね。

確か20年ぐらい前から、写真をゴッホ調に加工するPhotoshopのフィルターはあったと記憶しています。実写をゴッホ調にするだけならデジタル処理でいくらでもできるはずですが、手書きを選択したその判断には敬意を払います。アーティストたちの作業は相当過酷だったようですが、本当にお疲れ様でした。
実際はデジタル処理も相当使っているようですが、それが前面に出て主張してくる感じはありません。あくまでも人間の手作業が主役でデジタル技術は裏方やサポートという関係性がいいですね。

ストーリーは、ゴッホの死の1年後に発見されたゴッホ最後の手紙をきっかけに、彼の死の真相に迫っていくというものです。単純にゴッホの生涯を描いてもよかった気がしますが、なぜ彼の死後を舞台にしたのかなあ。でも、主人公がゴッホの死の真相に迫っていく中で、ゴッホの人となりや周囲の人たちとの関係がわかってくるので、楽しめました。

近所の映画館では吹き替え版だったのがちょっと残念でしたが、1フレームずつ全てがアート作品だと考えると、字幕が重なっていないのはよかったかもしれません。


公式サイトは、こちら。
http://www.gogh-movie.jp


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2018年1月1日月曜日

『DESTINY 鎌倉ものがたり』

★★★☆☆

山崎貴監督作品。
ファンタジックな作品なので、黄泉の国とか魔物とか実在しないものの造形にCG、VFXが最大限活かされていると思います。

そして、ファンタジックな作品なので、細かい設定や理屈づけよりは雰囲気を楽しむ方がいいと思います。

とりわけよかったのは、高畑充希さんの演技かなあ。旦那さんのことが大好きな若い奥さんをとてもかわいらしく演じています。もともと彼女は、"てへへ系"の演技がとても上手だと思いますが、そんな彼女のためのキャラクターであり、そんな彼女のための作品かもしれません。

公式サイトは、こちら。
http://kamakura-movie.jp


さて、2017年に観た映画は41本でした(うち、1本だけは動画配信のみで視聴)。前年よりは本数が減っていますが、これといって観たい作品がない時期があったり、観たい作品があるときは結構なペースで映画館に行ったりで、最終的にはこの本数。


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2017年12月30日土曜日

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』

★★★☆☆

なんだかんだで相当盛り上がっている雰囲気で、しかも"シリーズ史上最も衝撃的"などとあちこちから聞こえてくるので、気になって早めに観に行ってしまいました。しかもIMAXで。

実際に観てみて思ったのは、やはり自分は『スター・ウォーズ』シリーズには昔も今もそれほどハマっていないということ。というのは、今回の『〜最後のジェダイ』を観ても特に"衝撃的"だとは感じなかったのです。
テレビで、初日に本作を観た観客の方が「これまでどういう展開になるかファンの間で散々議論されてきたのですが、その斜め上を行っていた」とコメントされていたのですが、自分の感覚では、普通にありうる展開でした。
この感じ方の差は『スター・ウォーズ』の世界観や"らしさ"をどれだけ深く理解しているかによるのでしょう。

あとは、3部作の2作目というのはなかなか難しいですね。独立した一つの作品として起承転結はあるものの、最終的にどう帰結していくかは次回作に持ち越しなので、観終わったあとも意外とスッキリしないというかフワフワした感じというか。


公式サイトは、こちら。
http://starwars.disney.co.jp/movie/lastjedi.html


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