2017年12月10日日曜日

『クボ 二本の玄の秘密』

★★★☆☆

日本を舞台にしたアニメーションで、世界での評価が高いというので、気になって観てみました。

一応星3つにはしたのですが、自分としては2.5ぐらいで、あまりピンとこなかったというのが正直なところです。

時代設定はよくわかりませんが、侍がいる時代の日本が舞台で、かなり色々と調べて作ってあることは想像できますが、近づけば近づくほどちょっとしたゼスチャや言葉の言い回しに西洋的なものが入っていると気になってしまいます。

映像的には、ストップモーションアニメとCGを混ぜ合わせたような作り方をしているようですが、映画を観た後で公式サイトを見て、そういえばストップモーションアニメだったと思い出したぐらいに自然でした。でもこれはいいことなのか悪いことなのかわかりません。行き着くところまで行くと、ストップモーションアニメと3DCGアニメは区別がつかなくなり、そんなことはどうでもいいことになりそう。

ということで、海外の人が日本を一生懸命研究して作ったことや、ものすごく手間のかかるストップモーションアニメであることなど、制作の裏側の苦労を含めると素晴らしいと言えると思いますが、普通に観ると普通の作品に見えてしまいました。

この作品、一番行きやすい映画館が新宿バルト9で、今回初めて利用しました。ビルの9階なのですが、1階にすごい行列ができていて、エレベーターでお客さんをピストン輸送している状況。スタッフの案内も初めて利用する私にはイマイチよくわからず。上映時間が迫っていたこともあり、焦りました。結果、ちょっとネガティブな印象が残ってしまいました。


公式サイトは、こちら。
http://gaga.ne.jp/kubo/

『GODZILLA 怪獣惑星』

★★★☆☆

なかなか面白かった『シン・ゴジラ』からの流れを受けて、ストーリー的にも設定的にも関連はなさそうな本作もなんとなく観てみることにしました。

結論としては、ちゃんと作られたSF作品だとは思いましたが、ゴジラはモチーフとして借りてきただけ、という印象でした。単に危険な巨大生物という設定に作り直してハリウッドの実写映画にしたら、そちらの方がピッタリはまりそうな気がしました。

こういう作品で、主人公が気合と根性だけで敵を倒すようなものは好みではありません。本作の主人公もどちらかというと熱血タイプですが、一応戦術理論みたいなものはあるので、"ちゃんと作られたSF"感があったのだと思います。

続編があって、エンドロールの後に予告編的な映像が流れました。完全な本作の続き(というより、本作が途中で終わっている状況)です。
なんとなく観てみた私としては、2本目もどうしても観たいというほどの熱量はないので、ちょっと困っています(^^;)。

公式サイトは、こちら。
http://godzilla-anime.com

2017年11月13日月曜日

『ブレードランナー 2049』

★★★★☆

デザイン系の大学に行っていたせいか、周りに『ブレードランナー』好きがたくさんいて、観たことがないと恥ずかしい雰囲気だったりしたので、前作はビデオで観た記憶があります。

そのときの印象は、近未来社会の世界観やディテールのデザインは非常に興味深かったのですが、ストーリーは何だかよくわからず、その展開もダラダラしている印象で、正直面白い話だとは感じませんでした。
それから30年ほど経ち、前作についてはほとんど何も覚えていない状態でした。

実は、たまたま少し前に前作がBSで放送されていてレコーダーに録画してあったので、今回の新作を観る前におさらいしておくつもりでした。2回ほどチャレンジしたのですが、やはり展開がかったるく、2回とも途中で眠ってしまいました(^^;)。

今回の新作ですが、一言でその印象を言うなら「前作と同じ」。世界観は面白いと思いますが、ストーリーはやはりダラダラした印象でした(^^;)。
前作のおさらいがちゃんとできていればもっと話のつながりが理解できたような気がします。
デザイン的な部分については、前作の方が強烈な印象だったと思います。街の雰囲気は基本的に前作の雰囲気を継承しているようでしたし、観ているこちらも前作のときの方が多感な年齢だったこともあるでしょう。

今回映画館で観てあらためて思いましたが、『ブレードランナー』は一部のマニアにはウケるでしょうが、やはり一般向けの作品ではありませんね。『ブレードランナー 2049』も話題作、超大作扱いで映画興行ランキングでも上位に入りましたが、そういう作品ではないと思います。
2作目ということで内容も大衆化してしまいそうなところを、マニアック路線を貫いてくれたのは、自分としては嬉しいことでした。


公式サイトは、こちら。
http://www.bladerunner2049.jp

『彼女がその名を知らない鳥たち』

★★★★☆

蒼井優さん主演なのですが、事前のプロモーションなどで「登場人物が全部クズ」「共感度ゼロ」と盛んにPRしていたので観に行こうかどうしようかずっと迷っていました。
公開された後の評価が割と高いようなので、結局観に行くことにしました。

確かに登場人物は全部クズでしたが、決して常軌を逸した人物像として描かれているわけではなく、こういう人もいるんだろうなあと思えるような感じでした。逆にそこが絶妙だったようにも思えます。

確かに共感度ゼロでしたが、嫌悪感を感じるというよりは、哀れというか切ないというか、そういう感情にさせる印象でした。

事前にストーリーに関する予備知識がまったくなかったので、人情ドラマだとばかり思っていたのですが、途中からミステリー的な謎解きの要素が入ってきてびっくりしました。

役者さんの演技も素晴らしく、特に蒼井優さんと阿部サダヲさんは、演技というより最初からそこに存在するそういう人のようでした。

公式サイトは、こちら。
http://kanotori.com

『亜人』

★★★☆☆

原作漫画は読んでいませんが本屋で表紙を見て、どんな作品なんだろう?と思ったことを覚えています。
深夜アニメは録画して見ていたのですが、やたらと人が死ぬので決して好きというわけではありませんでした。
今回の実写映画もさほど食指は動かなかったのですが、本広克行監督作品なので一応観ることにしました。

本広監督というと『踊る大捜査線』シリーズの軽妙なコメディ要素の印象が強いのですが、アニメ『PSYCHO-PASS』ではかなり暴力的なアクションも描いています。『亜人』は、後者のテイストに近いと思います。

ひとことで言えばアクションが見どころで、それ以外は、登場人物のほとんど誰にも共感できないし、どちらかというと不快感を覚える作品。もちろん作品表現としてこういった方向を否定するものではありませんが。私の中では『デスノート』や『GANTZ』などと同じカテゴリーで、ちょっと苦手。

アニメ版とは、色々と設定やストーリーが違っていました。


公式サイトは、こちら。
http://ajin-movie.com

『猿の惑星:聖戦記』

★★★★☆

とてもよかったと思います。
2011年からの3部作は、どうして地球が猿の惑星になってしまったのかを描いて、最初の『猿の惑星』に話がつながる作りになっています。その最終章なので、結論はわかっていいます。

そのうえで、話の展開もそれなりに面白かったと思いますし、それぞれのキャラクターもよく描かれていたと思います。
前作が人類と猿たちの全面戦争だったという流れからすると、今作で描かれた人類滅亡の真相はちょっとひねってありました。観ている側としてはほぼ全面的に猿側のボス、シーザーに共感して、人類側には共感できなくなってしまいましたが、よかったのかな?

今作では、最初の『猿の惑星』につながる伏線も色々と描かれていたような気配を感じたのですが、残念ながら最初の作品はちゃんと観たことがないため、よくわかりませんでした。
また、2011年からの3部作の前の2作品も細かい部分はあまり覚えていないため、また見返したくなりました(確かテレビで放送したときに録画しておいたはず)。
ただ、過去の作品についての知識がなくても、充分楽しめると思います。

公式サイトは、こちら。
http://www.foxmovies.jp/saruwaku-g/

2017年10月28日土曜日

『ミックス。』

★★★☆☆

ひとことで言うなら、ライトなエンターテインメント作品。
特に難しい社会的なメッセージなどがあるわけではないので、気軽に楽しめます。

蒼井優さんや広末涼子さんは最近では、主役も演じるけど脇役もやるというスタンスのようですが、本当にキッチリ脇を固めている印象です。
作品全体がコメディですが、特に蒼井優さんの中国人役の演技は振り切っていて、コントに近いレベルでした(^^;)。脇役という立ち位置であれができてしまう蒼井さんは、やはりすごい。

ところで、瑛太さんが演じている役は萩原という名前で、新垣結衣さん演じる多満子からは「はぎ」と呼ばれています。
かつて周りから「はぎ」と呼ばれていた立場としては、勝手にドキドキしてしまいました。全国の萩原さん、萩野さん、萩本さん、萩元さんも、きっと同じ気持ちに違いない(^^;)。

映画を観に行く前にたまたま、フジテレビでこの映画のプロモーション番組をやっていましたが、ストーリー全体の4/5ぐらい説明してしまっていました。あれはいくらなんでも内容教え過ぎじゃないでしょうか。

公式サイトは、こちら。
http://mix-movie.jp

2017年10月18日水曜日

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち/第三章 純愛篇』

★★★★☆

第一章、第二章は、ストーリー的に『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』や『宇宙戦艦ヤマト2』をなぞっている部分がそれなりにありましたが、第三章はまったく新しい展開になっています。
ガトランティス人の特性など少し明らかになったこともありますが、むしろ謎が深まった部分もあり、過去の作品も参考にならないので、この先何がどうなるのかさっぱりわからなくなってきました。

『〜2199』のときもオリジナルよりはシリアスな印象でしたが『〜2202』はさらにハードで、第三章では古代はほぼ全編で苦悩し続けている状況。このトーンで最後まで行くのでしょうか。ちょっと重すぎな気も。

先がわからない展開で、かなりハードなストーリーなので、観ていてかなり緊張感があり、自分としてはよかったと思います。不思議と「こんなの、ヤマトじゃない!」といった気持ちにはなりませんでした。

かろうじて、森雪の密航がバレるシーンや土方と佐渡の会話や宇宙ホタルなど、ごくわずかな要素は懐かしさを感じさせてくれました。


公式サイトは、こちら。
http://yamato2202.net


Blu-ray / DVD

Amazonビデオ

2017年10月10日火曜日

『ドリーム』

★★★★☆

公開直前になって、なんとなく評判がいいので観てみようと思った作品。

ひとことで言うと、NASAのマーキュリー計画に計算係として関わっていた黒人女性が、差別に耐えながら活躍する話。
…というと、もうそれだけで話の展開は想像できてしまいますが、実際そのままの展開でした。変に足したり引いたりひねったりせず、ストレートに展開し演出もまっすぐですがすがしく感じました。

史実に基づいた作品だそうですが、当時のNASAの黒人差別の状況はもう少し改善されていたようです。いずれにしろ、当時のアメリカ社会は、これから宇宙へ行こうという時代に、映画で描かれていたような差別がまだまだ残っていたというのは事実でしょうから「何が自由の国だ」という感じですね。

純粋にいい作品だと思いますが、差別という要素があっての感動だという気もするので、自分の中ではちょっとモヤモヤした気持ちがあります。冷静になると、感動するより反省すべきでは?とも思ってしまいます。
この辺りの受け止め方は、私は所詮日本人なので、よくわかっていないのかもしれません。

ところで、この作品の原題は『Hidden Figures』。"figure"は「数字」や「計算」という意味と「人物」という意味があるので、ロケットの軌道計算を行う計算係の仕事と、差別のために舞台裏で活躍していた優秀な人々を表すダブルミーニングなのでしょう。
それが日本では『ドリーム』。以前から映画の邦題のセンスには疑問を感じていましたが、これはかなりひどいレベルだなあ。私は最初、ミュージカル映画のような作品かと思ってしまいました(^^;)。


公式サイトは、こちら。
http://www.foxmovies-jp.com/dreammovie/

2017年10月3日火曜日

『ソウル・ステーション/パンデミック』

★★☆☆☆

うーん。

公式サイトには確かに「『新感染 ファイナル・エクスプレス』の前日譚」と書かれているのですが、本国韓国でも本当に前日譚扱いなのでしょうか(邦題をはじめとして、日本側でヘンな宣伝や演出をすることがよくあるので)。

前日譚というからには『新感染〜』よりも時系列的に前の出来事ということになるはずですが、そう判断できる要素が何一つありません(例えば『新感染〜』の車内パニックのきっかけとなった、トイレに隠れていた感染者が、いつどこで感染して、なぜ列車に乗ったのかが描かれるとか)。
そもそも『新感染〜』以前にソウル駅付近であれだけのパニックが起こっていたら、『新感染〜』の列車が普通に発車できるとは思えません。

また、『新感染〜』では感染病がどのように生まれどのように広まったかが全く描かれていなかったので、前日譚ではその部分が明らかになると期待していましたが、『ソウル・ステーション〜』でも、その部分は結局わからないまま。

結局、ほぼ同じタイミングで発生した列車内でのパニックとソウル駅付近でのパニックを二つの作品にしたような印象でした。サイド・ストーリーまたはアナザー・ストーリーと呼ぶのであればまあ納得できますが、前日譚ではない気がします。

アニメーション技術については、背景とか視覚効果的なものはともかく、基本的な人物のデッサンとか動作とかがあまりちゃんと描けていないように思えます。
ジャパニメーション流が正解だとは思わないので、様々な技法や個性的な表現があるのはいいと思うのですが、どちらかというとクオリティが低く見えてしまったのが残念なところです。

ストーリー的には、登場人物の中に一人も冷静で理性的な人がいないので、どうも締まりがない印象。危険な状況を人にきちんと伝えられない、問題の原因を考えない、軽率な行動で危険を呼び込む、そんなことをやっていては、パニックが拡大するのは当然だと思えます。
『新感染 ファイナル・エクスプレス』の方は、もう少しちゃんとしていた気がします。同じ監督なのに、どうしてだろう。

10月1日に1100円で観たので、まあ仕方がないかな。

公式サイトは、こちら。
https://pandemic-movie.com