2013年1月27日日曜日

『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』

★★★☆☆

最初、予告編を観たときは、ディズニー的ファンタジー作品かと思ったのですが、アカデミー賞ノミネートなどの情報を知るにつれ、もう少しシリアスな作品だとわかってきました。もともとインド映画好きということもあり、それなら観てみようかと思うに至りました。

実際に観てみると、なんだか不思議な作品ですが、なかなか面白かったと思います。面白さのほとんど全ては、トラと一緒に救命ボートで漂流するという特殊な設定によるものだと思います。

舞台がインドであることはそれほど大きな意味があるようには思いませんでしたが、生死の境をさまよう時、ある種の宗教的な境地に達する人間を表現するには、インドはイメージに合うような気もします。

インド映画ではない、インドを舞台にした映画というと『スラムドッグ$ミリオネア』があります。あれは、警察に捕まった少年が過去の体験を振り返るという形式でストーリーが展開していきますが、なぜか『ライフ・オブ・パイ』も同じ手法が取られています。まあ、偶然の一致なんでしょうが、映画を観ながら「あれ、同じだ」と思いました。

登場するトラは、おそらくCGを多用しているのでしょうが、まったくわかりません。そもそも本物のトラも使っているのか、すべてCGなのかも、区別がつきませんでした。

1点だけ違和感を覚えたのは浮島のシーン。あのくだりだけ、急に空想科学小説みたいになってしまっているのですが、必要だったのかなあ。何が事実なのかは定かではないというところへ持っていきたいという狙いだと思うのですが、個人的にはちょっと微妙でした。

公式サイトはこちら。
http://www.foxmovies.jp/lifeofpi/

2013年1月25日金曜日

『TED』

★★★☆☆

中味がおっさんの、しゃべるクマのぬいぐるみの話。予告編を見て面白そうだと思ったのですが、実際に観てみて、ここまでくだらない内容だとは思いませんでした(^^;)。

おっさんというよりは、お下劣なエロおやじ。全体の半分以上のセリフは下ネタという感じじゃないかなあ。
たぶん、アメリカで製作されて日本で上映されない映画などでは、こういうテイストのものって結構あるんだと思います。下ネタだけではなく、ギャグのノリや微妙に人種差別的なシーンがあったりするのも、アメリカらしい気がします。

それら数ある作品とこの作品の唯一の違いは、見た目がかわいいテディ・ベアが登場することだけです。
確かにその効果はあって、とっとこ歩く姿はかわいいし、下ネタも許せちゃう感じがします。その狙いは成功していると思うし、実際この作品は評判になっているんだけど、ものすごーく冷静に考えると、それで作品の価値が上がったかどうかは疑問かな。つまり、結局はアメリカでよくあるタイプの下ネタ満載B級コメディということなんじゃなかろうかと思います。

とはいえ「けしからん」とか「金返せ」という気分ではなく「久しぶりにこんなくだらない映画観たよー。しょーがねーなー」という感じ(^^;)。

私が観たのは字幕版ですが、翻訳はかなり苦労している感じ。もともとコメディ映画の翻訳は、そのまま訳しても日本人には理解できない場合、全然別の日本人向けのギャグに置き換えてしまうことがよくあるのですが、今回も「ガチャピン」とか「星一徹」とか、絶対オリジナルのセリフには登場していないであろう言葉が字幕には登場していました。
その他にも「ここはアメリカ人ならわかる部分なんだろうな」と思われる箇所がチラホラありました。

そう言えば、この作品はうちから一番近いシネマイクスピアリでは上映されていません。別にディズニー映画しかやらないわけではないし、R-15+はやらないというわけでもないと思うのですが、やっぱりぬいぐるみが繰り出す下ネタというのはディズニーのポリシーに合わなかったのかなあと勘ぐってしまいますが、どうなんでしょう?

公式サイトはこちら。
http://ted-movie.jp

2013年1月22日火曜日

『宇宙戦艦ヤマト2199 第四章「銀河辺境の攻防」』

★★★★☆

第三章のレビューでも書いたと思いますが、オリジナルのヤマトが大好きだった自分としては、あのヤマトが、ストーリー的にも絵的にも最新の緻密さで再び見られるというだけで嬉しくなってしまいます。

第四章は、間もなく銀河系を脱出するというあたりが描かれていますが、第三章からの流れのままに2199独自のストーリーが続きます。戦闘らしい戦闘が意外と少なかったという印象だったので、オリジナル版のストーリーを思い返してみたのですが、オリジナル版でもこの辺りではあまり戦闘はないんですね。

独自エピソードではあるものの、部分的にオリジナル版を思い起こさせる部分があります。例えば、古代と島のいざこざはオリジナル14話を連想しますし、沖田艦長の手術はオリジナル17話と合致します。

ガミラス側は、ドメルが登場しますが、その過程で彼のプライベート、ガミラス内の反乱分子などが少しだけ描かれています。とてもイマドキ感のある演出。

第四章でも後のヤマトシリーズとのつながりを違和感なくするためのエピソードがチラホラと入れてあります。ガトランティスとガミラスの戦闘、後のガルマンウルフ、フラーケンの登場、それにガミラス側のセリフの中に「アクエリアス」も登場しました。

オリジナル版では14話で銀河系脱出なので、公開スケジュール的には2199もほぼ同じペースで進んでいますが、ストーリー展開の方は2199の方がオリジナルよりも少し早めに進行しています。2199には謎めいた伏線がたくさん張られているようなので、後半に色々とあるのでしょうか。この後も楽しみです。

公式サイトはこちら。
http://yamato2199.net


Blu-ray / DVD

Amazonビデオ

2013年1月14日月曜日

『ラ・ワン』

★★★☆☆

最近、ちょいインド映画づいているので、年末年始の休み中にiTunes Storeでオンラインレンタルしました。映画館で上映していたときから気になっていたのですが、近くの映画館ではやっていなかったので諦めていました。
残念ながら、iTunes Storeには字幕版がなく、やむを得ず吹き替え版を観ました。

完全にSF作品で『ロボット』のようなコミカルさはあまりありません。そこが、いいような悪いような。観ているうちに、インド人俳優だけが登場するハリウッド映画のような気分になってくるんだけど、ハリウッド映画だと思って観てしまうと、やっぱりアラが目に付きます。それでも、インド映画らしく、唐突にダンスシーンは入ります。

そういえば、なぜかラジニ・カーントが『ロボット』と同じチッティ役でちょっとだけ登場します。

まあ、こんなインド映画もあるということでiTunes Storeでお安くレンタルするのがちょうどよかったと思います。

公式サイトはこちら。
http://www.uplink.co.jp/raone/

iTunes Storeはこちら。
https://itunes.apple.com/jp/movie/ra-wan-ri-ben-yu-chui-ti-ban/id579674249

『LOOPER』

★★★☆☆

映画館で予告編を観て面白そうだと思い、事前の評判もよさそうだったので観に行きました。

いわゆるタイムトラベルもので、30年後からやってきた自分との戦う…みたいなストーリー。この設定から、タイムパラドックスなどを絡めた複雑でリクツっぽい作品を想像したのですが、そういう意味では意外とシンプルだったと思います。

どっちかというと、今の自分と30年後の自分、そして彼らを追う組織によるサスペンスが見どころでしょうか。

物語の舞台である"現在"は2044年で、エアカーのような乗り物や、突然変異によってサイコキネシスのような能力を持った人間が登場するのですが、人々の生活は全然SFチックではなく描かれているのも、この作品が見せたいものはそういった世界観ではないということでしょう。

ブルース・ウィリスとジョゼフ・ゴードン=レヴィットが、30年後の主人公と現在の主人公を演じていて、予告編では二人の顔が結構似ている印象でしたが、本編を観るとやっぱり違うかな。

公式サイトはこちら。
http://looper.gaga.ne.jp

2013年1月2日水曜日

『007 スカイフォール』

★★★★☆

2013年最初の1本。

実は、007シリーズは映画館でもテレビでも、これまで一度も観たことがありませんでした。スカイフォールは、かなり評判がいいようなので観てみることにしました。元日は1000円だし(^^;)。

007といえども、サイバー・テロとか指紋認証とか、イマドキ感があるテーマやアイテムが登場します。そうなると他のスパイものと似たり寄ったりになって、例えば今作の脚本をちょっと手直ししてトム・クルーズが演じたら、それはもうミッション・インポッシブルになってしまうでしょう。
結局、007を観ていると感じることはほとんどなく、数あるスパイ映画のひとつという印象でした。

でも、スパイ映画のひとつとしてとても楽しめたので星は4つ。アクションも派手にがんばっているし、ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンドの、どんな状況でも微塵の迷いもなく任務遂行に邁進するプロフェッショナルぶりは非常にかっこいいです。

007といえばあのテーマ曲ですが、結局ちゃんと流れるのは最後でした。もし最初に流れていたら、もう少し007を意識して作品を観たかもしれません。

この作品、イスタンブール、上海、ロンドンなど、世界各地が登場します。その中で、敵のアジトがある島が、軍艦島みたいなところだなあと思ってみていたら、エンドロールに漢字で"軍艦島"の文字が。へえ、軍艦島でロケをやったらしい。


公式サイトはこちら。
http://www.skyfall.jp


さて、元日に観た今作が2013年最初の映画なので、2012年に観た映画をあらためて振り返ってみると、本数は48本(ただし、うち1本は山下達郎ライブ)。これらは映画館で観たものですが、この他にiTunes Storeでのオンラインレンタルが2本あったので、数え方によっては50本。2011年は45本。うーむ、まさか前の年より増えているとは思いませんでした。
星5つつけたのは『アルゴ』と『鍵泥棒のメソッド』の2本でした。