2011年6月27日月曜日

『アンダルシア 女神の報復』

★★★★☆

なかなかよくできていたんじゃないでしょうか。

謎解きの要素もあり、アクション、サスペンスの要素もあり。さらに、スペインの美しい風景や街並みが劇場のスクリーンに大写しになるだけでも絵になるわけで、邦画の大作として、盛り込める要素をいっぱい詰め込んであります。

織田裕二、黒木メイサ、伊藤英明の外国語を交えた演技も堂々たるものだと思ったし(語学力については、よくわかりませんが)、ちょっとしか出てこない福山雅治も結構印象に残ります。前作に引き続き登場した戸田恵梨香は…まあ画面に花を添えただけだったかな(^^;)。

このシリーズは、映画2作もテレビドラマもそれなりに楽しめましたが、たぶん黒田の行動って完全に外交官の仕事の範囲を逸脱していると思うんですよね。外交官である必要があったのかなあ。

そういえば、映画封切り前は、「外交官黒田の最後のミッション」と宣伝していた気がしますが、実際に見てみたら続編可能な終わり方でした。今作に対する反応を見て今後のことは考えるパターンかな。

『奇跡』

★★★★☆

私の苦手な(^^;)ロードムービー系。でも、割とほのぼのした映画で、見終わったあとの気分はなかなかよかったと思います。

両親が別居して、福岡と鹿児島で別々に暮らすようになった小学生の兄弟が、九州新幹線の一番列車がすれ違う瞬間を見ると奇跡が起こるというウワサを信じて、熊本まで出かけるというお話。

まえだまえだの二人がいい芝居をしています。お兄ちゃんは割と沈みがち。弟はいつもポジティブ。
新幹線を見に行くという冒険の前と後で、彼らの生活は何がどう変わったわけではないけど、沈みがちだったお兄ちゃんはちょっとだけ前向きになった感じがしました。このちょっとだけ何かが変わったという演技がよかったと思います。

もっと鉄道にフォーカスが当たっている映画かと思っていたのですが、そうでもなかったかな。

個人的には、何度か訪れたことがある鹿児島の街をスクリーンで見ることができて楽しめました。

『SUPER 8』

★★★☆☆

 んー、他の映画のいろいろな設定をくっつけた感じですかね(^^;)。

 列車事故。
 なかなか姿を表さないモンスター。
 ビデオカメラ(この作品では8mmだけど)に偶然映っていた真実。
 子供たちの群像劇。
 子供たちと異星人の交流。
 軍がひた隠しにする研究。

 でもまあ、悪くはないと思います。

 それにしても、誰一人として知らない(少なくとも記憶に残っていない)役者さんばかりだったなあ。

 ところで、『SUPER 8』というのは、アメリカで有名な8mmカメラ(フィルム?)の規格らしいのですが、私はてっきり、8人の子供たちが活躍するからだと思っていました(^^;)。

2011年6月4日土曜日

『プリンセス トヨトミ』

★★★☆☆

この作品は、相当前から映画館で予告編が流れていて、大阪が実は国家だったという設定や、誰も人がいない大阪の街の絵面が面白かったので、ぜひ観に行こうと決めていました。
ただ、予告編でこんなに重要な設定を見せてしまって、本編ではそれ以上のどんなものが見られるんだろうと疑問でもありました。

そういう前段階を経て本編を見ると「あれれ、そういうテーマの作品だったの??」という感じ。私が期待していたものとはかなり違いました。
予告編で明かされていた設定と、作品の主要なメッセージが今ひとつ合っていないような気もします。だから、部分的には面白いと思う要素があるのですが、作品全体として強く訴えかけてくるという印象ではなかったと思います。

中井貴一の、抑えた中にも信念を持った大阪国総理大臣の演技はよかったなあ。
あと、茶子役の沢木ルカという女優さん、なんかまだカラーが定まっていないような気がするけど、とっても印象に残りました。