実際の事故が起こったのは2010年4月なので、ちょうど7年前。言われてみればそんなニュースをやっていたなあという程度しか覚えていません。しかも、最初の爆発事故よりも、その後ずっと続いて石油流出による海洋汚染の方が印象に残っています。
実際の事故に基づきつつ、映画作品というエンターテインメントに仕上げるのはさぞ大変だろうと思います。
もしフィクションであれば、未曾有の災害の中、ヒーローが大活躍して、被害を食い止めたりするものでしょう。でも、こんなことを言っては申し訳ないのですが、本作では主人公ですら大して活躍していない印象でした。実際にあれだけの事故が起こってしまうと、人間がやれることは本当に限られているということですね。それがリアルといえばリアル。
一応、主人公とその他数名が事故の際に勇敢に振る舞った側、そして納期とコストを優先して設備のテストを徹底しなかったクライアント企業サイドが悪役という構図で描かれていますが、物語の中で具体的にクライアント企業に事故の責任を問う描写はほとんどありません。
作品全体としては、暗に"安全のためには、徹底したテストが大事"というメッセージを感じましたが、実際にはそのとき起こったことを淡々と描写する見せ方になっていました。
『バーニング・オーシャン』は邦題で、原題は"Deepwater Horizon"。事故を起こした石油掘削施設の名前そのままです。
本編の中のセリフでもこの名前が盛んに登場していましたが、字幕では「ディープウォーター」としてありました。読むにはちょっと長いので、やむを得ないですね。
公式サイトは、こちら。
http://burningocean.jp
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