2016年8月13日土曜日

『ジャングル・ブック』

★★★☆☆

主人公の男の子以外全部CGということに興味を持って、観てみました。

CGは本当にすごいと思いました。でも、イマドキのフルCGアニメは実に細かいところまで"演技"しているし、実写作品で使われるCGも実際の映像と区別がつかないほど溶け込んでいることを考えると、このくらいはできちゃうんだろうなあという感じ。

動物の造形は基本的にリアルなのですが、たまに若干アニメキャラっぽさを感じさせるものもあった気がしました(センザンコウあたりが、ちょっとアヤシイ)。

アニメの『ジャングル・ブック』は知らないのですが、ストーリーは正直言って普通だと思いました。ライオンキングも主人公が人間ではないだけで、大きな意味では同じような展開。
『ターザン:REBORN』は観にいくつもりはありませんが、ちょうど同じ時期の上映。似たような"ジャングル映画"の中で、どれだけ差別化できているのかは疑わしい気がします。

それにしても、寒いところに生息する動物も暖かいところに生息する動物も、アフリカに生息する動物もアジアに生息する動物も、同じジャングルに棲んでいることになっているのは、この手の"ジャングル映画"の共通点ですね。不思議と、ライオン、キリン、シマウマなどの定番の動物は登場しませんでした。
…と思ったら、登場する動物はインドに生息するものに統一されているとか。オオカミってインドにいるのか。知らなかった。


公式サイトは、こちら。
http://www.disney.co.jp/movie/junglebook.html



2016年8月5日金曜日

『ファインディング・ドリー』

★★★★☆

『ファインディング・ニモ』はDVDを持っているのですが、細かいストーリーはあまり覚えておらず、今回のために見返したりもしませんでした。
そのせいか、よかったと思うのですが、なぜか私自身はノリきれなかったという感覚が残りました。1年後のストーリーを13年後に製作するなんて、勘弁してほしいです(^^;)。

考えてみると、今作品のように行ったことがない場所へ行くというストーリーは、いわばロード・ムービーなわけです。行く先々で色々な人と出会い、色々な危険に遭遇するというエピソードをつないで一つの作品になっているのですが、個々のエピソードの関連性や必然性が希薄な作品は、私は苦手です。

『ファインディング・ドリー』の場合は、関連性や必然性がないわけではないと思うのですが、ドリーというキャラクターはかなり衝動的で思いつきで動くタイプなので、この強烈な個性に引っ張られて、エピソード自体が無関係に起こっているように見えちゃったのかもしれません。

ディスニー作品の『ズートピア』は差別問題を扱っていることで話題となりましたが、このドリーも人間社会では仲間はずれにされそうなキャラクター。こちらはピクサースタジオ作品ですが、その辺りを狙いたい何かがあるのでしょうか。

同時上映の『ひな鳥の冒険』は、最初実写のように見えてびっくりしました。ヤドカリやひな鳥はキャラクターらしくデザインされているのですが、親鳥はかなりリアルでした。
今後ピクサーが実写映画のCGのような方向性の作品を作ることもあるのか?などと考えてしまいました。

星は4つにしましたが、正確には3と4の間ぐらいかなあ。


公式サイトは、こちら。
http://www.disney.co.jp/movie/dory.html



2016年8月4日木曜日

『シン・ゴジラ』

★★★★☆

ゴジラ映画というと、子供のころにゴジラシリーズが割とエンターテインメント化していった世代だと思うのですが、私はもっぱらテレビでウルトラマンシリーズを見ていました。
そして、あらためて思い返してみると、ちゃんと観たゴジラ映画はハリウッド版だけだと気づきました。

で、今回のゴジラですが、とてもシリアスな作品で、少なくとも自分が観たハリウッド版2作品よりははるかに見応えがありました。
それはたぶん、もし現在の日本にゴジラのような巨大生物が現れたら、社会はどうなるのか?国家はどうするのか?を限りなくリアルに再現しようという狙いが自分には刺さったのだと思います。

日本のアニメ作品には、ディテールの設定をとことんまで追求することで作品の世界観にリアリティを持たせようというアプローチがよく使われている印象があります。『機動戦士ガンダム』も当時としてはとても細かかったし、『攻殻機動隊』もすごいし、ジブリ作品も方向性はずいぶん違っていますがディテールの積み上げによる世界観の構築という点では似たようなことをやっていると思います。
『新世紀エヴァンゲリオン』ももちろんそういう作品の一つなので、庵野ゴジラがこういう作品になるのは、すごく納得できます。

演出的にも、ゴジラへの最後の作戦の次々と攻撃をたたみかける感じとかは、まさにエヴァでした。

俳優陣は、長谷川博己さん、石原さとみさん、國村隼さんなど、樋口真嗣監督の『進撃の巨人』出演者と結構かぶっているのでどうなんだろう?と思っていましたが、全然大丈夫でした。

エンドロールでは伊福部昭楽曲を使っていました。日本のゴジラ映画を全く観てこなかった私ですが、不思議と感慨深い気持ちになりました。
その音楽が、モノラルだった気がするのですが(スクリーンの真ん中から聞こえる)、当時の音源そのものなのでしょうか。

星は4つにしましたが、正確には4と5の間ぐらいかなあ。


公式サイトは、こちら。
http://shin-godzilla.jp