2017年11月13日月曜日

『ブレードランナー 2049』

★★★★☆

デザイン系の大学に行っていたせいか、周りに『ブレードランナー』好きがたくさんいて、観たことがないと恥ずかしい雰囲気だったりしたので、前作はビデオで観た記憶があります。

そのときの印象は、近未来社会の世界観やディテールのデザインは非常に興味深かったのですが、ストーリーは何だかよくわからず、その展開もダラダラしている印象で、正直面白い話だとは感じませんでした。
それから30年ほど経ち、前作についてはほとんど何も覚えていない状態でした。

実は、たまたま少し前に前作がBSで放送されていてレコーダーに録画してあったので、今回の新作を観る前におさらいしておくつもりでした。2回ほどチャレンジしたのですが、やはり展開がかったるく、2回とも途中で眠ってしまいました(^^;)。

今回の新作ですが、一言でその印象を言うなら「前作と同じ」。世界観は面白いと思いますが、ストーリーはやはりダラダラした印象でした(^^;)。
前作のおさらいがちゃんとできていればもっと話のつながりが理解できたような気がします。
デザイン的な部分については、前作の方が強烈な印象だったと思います。街の雰囲気は基本的に前作の雰囲気を継承しているようでしたし、観ているこちらも前作のときの方が多感な年齢だったこともあるでしょう。

今回映画館で観てあらためて思いましたが、『ブレードランナー』は一部のマニアにはウケるでしょうが、やはり一般向けの作品ではありませんね。『ブレードランナー 2049』も話題作、超大作扱いで映画興行ランキングでも上位に入りましたが、そういう作品ではないと思います。
2作目ということで内容も大衆化してしまいそうなところを、マニアック路線を貫いてくれたのは、自分としては嬉しいことでした。


公式サイトは、こちら。
http://www.bladerunner2049.jp


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『彼女がその名を知らない鳥たち』

★★★★☆

蒼井優さん主演なのですが、事前のプロモーションなどで「登場人物が全部クズ」「共感度ゼロ」と盛んにPRしていたので観に行こうかどうしようかずっと迷っていました。
公開された後の評価が割と高いようなので、結局観に行くことにしました。

確かに登場人物は全部クズでしたが、決して常軌を逸した人物像として描かれているわけではなく、こういう人もいるんだろうなあと思えるような感じでした。逆にそこが絶妙だったようにも思えます。

確かに共感度ゼロでしたが、嫌悪感を感じるというよりは、哀れというか切ないというか、そういう感情にさせる印象でした。

事前にストーリーに関する予備知識がまったくなかったので、人情ドラマだとばかり思っていたのですが、途中からミステリー的な謎解きの要素が入ってきてびっくりしました。

役者さんの演技も素晴らしく、特に蒼井優さんと阿部サダヲさんは、演技というより最初からそこに存在するそういう人のようでした。

公式サイトは、こちら。
http://kanotori.com


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『亜人』

★★★☆☆

原作漫画は読んでいませんが本屋で表紙を見て、どんな作品なんだろう?と思ったことを覚えています。
深夜アニメは録画して見ていたのですが、やたらと人が死ぬので決して好きというわけではありませんでした。
今回の実写映画もさほど食指は動かなかったのですが、本広克行監督作品なので一応観ることにしました。

本広監督というと『踊る大捜査線』シリーズの軽妙なコメディ要素の印象が強いのですが、アニメ『PSYCHO-PASS』ではかなり暴力的なアクションも描いています。『亜人』は、後者のテイストに近いと思います。

ひとことで言えばアクションが見どころで、それ以外は、登場人物のほとんど誰にも共感できないし、どちらかというと不快感を覚える作品。もちろん作品表現としてこういった方向を否定するものではありませんが。私の中では『デスノート』や『GANTZ』などと同じカテゴリーで、ちょっと苦手。

アニメ版とは、色々と設定やストーリーが違っていました。


公式サイトは、こちら。
http://ajin-movie.com


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『猿の惑星:聖戦記』

★★★★☆

とてもよかったと思います。
2011年からの3部作は、どうして地球が猿の惑星になってしまったのかを描いて、最初の『猿の惑星』に話がつながる作りになっています。その最終章なので、結論はわかっていいます。

そのうえで、話の展開もそれなりに面白かったと思いますし、それぞれのキャラクターもよく描かれていたと思います。
前作が人類と猿たちの全面戦争だったという流れからすると、今作で描かれた人類滅亡の真相はちょっとひねってありました。観ている側としてはほぼ全面的に猿側のボス、シーザーに共感して、人類側には共感できなくなってしまいましたが、よかったのかな?

今作では、最初の『猿の惑星』につながる伏線も色々と描かれていたような気配を感じたのですが、残念ながら最初の作品はちゃんと観たことがないため、よくわかりませんでした。
また、2011年からの3部作の前の2作品も細かい部分はあまり覚えていないため、また見返したくなりました(確かテレビで放送したときに録画しておいたはず)。
ただ、過去の作品についての知識がなくても、充分楽しめると思います。

公式サイトは、こちら。
http://www.foxmovies.jp/saruwaku-g/


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