2017年7月16日日曜日

『メアリと魔女の花』

★★★☆☆

なんというか、スタジオジブリ"風"の作品。
スタジオジブリ出身のプロデューサー、監督、スタッフ達の手によるので、看板を付け替えただけで中身はジブリ作品そのものと言ってもいいのかもしれませんが、微妙に違う気もするので、そこが見る側としてもちょっとモヤモヤしてしまいました。

もしスタジオジブリとして同じメンバーでこの作品を作ったとしたら、宮崎駿、高畑勲、鈴木敏夫といった面々が、直接作品には関わらないまでもそばにいることで、何か影響されていたのでしょうか。結果的に作品はどちらの方がよくなっていたのでしょうか。

なんとなく「ジブリの次にくるもの」と見てしまう細田守作品や新海誠作品も、『メアリ〜』と比べるとそこまでジブリと似てはいません。スタジオジブリに所属して直接指導を受けるというのはこういうことなのかとよくわかります。

でも、似ているが故にどうしてもジブリらしさを期待されてしまい、ジブリの呪縛に縛られて自由な創作ができなくなるリスクもあると思います。その辺の塩梅を彼らがどう考えて『メアリ〜』を作ったのか気になるところ。

私自身は、この作品は、世界観もストーリーも、キャラクターの演技も構図や動きも、ジブリを強く感じましたが、お約束の手法をふんだんに盛り込んだだけで、作品全体としては微妙にスケールダウンしている気もしてしまいました。

今後、ジブリの遺伝子を継承しつつ、単なるコピーではなく、それを昇華させたノポックオリジナルの作品が登場することを期待します。


公式サイトは、こちら。
http://www.maryflower.jp/index.html

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