2018年10月31日水曜日

『search / サーチ』

★★★★☆

とても面白かったと思います。
基本的に全編パソコンやスマートフォンや監視カメラ映像の中だけでストーリーが展開します。なので、ある程度パソコンやネットサービスがわかっている人が見た方が楽しめると思います。
過去のエピソードはWindows XPの画面で、現在のエピソードはmacOSの画面だったりするあたり、ニヤリとしてしまいました。

すべてパソコン画面内というところにこだわって作っているだけに、ログイン画面やスクリーンセーバー、壁紙などがキャラクターのアイデンティティや心情などと結びついて意味を持ってくるのは面白いと思いました。

逆に、アクションシーンや屋外の様子を見せるのはビデオチャット機能やネットのニュース映像を利用してパソコン画面内に収めているのですが、そこまで無理しなくてもいいのでは?という気もしました。
別の見方をすれば、パソコン内で映像が動くことが当たり前になった今、世の中のあらゆる出来事がパソコン内で表現できるところまで来たという、パソコンの進化に対する感慨も覚えます。

この作品は、仮にパソコン画面内だけで見せるという仕掛けがなかったとしてもなかなか面白いサスペンスだったとは思いますが、やはりパソコン画面内だけという縛りがあることで数段面白さが増していると思うので、演出の勝利と言えるかもしれません。

主人公の一家は韓国系のアメリカ人で、失踪した娘は、実は親友と呼べる友達がいないというあたり、今のアメリカのリアルな状況を描いているようで興味深いと思ったら、監督はインド系アメリカ人だそうです。

若干マニアックなのと、パソコン画面内縛りの演出に助けられているところもあると思うので星4つにしましたが、私自身若干マニアックなパソコンユーザーでもあるので、個人的には限りなく星5つに近い印象でした。

公式サイトは、こちら。
http://www.search-movie.jp/index2.html

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