2019年4月7日日曜日

『ROMA/ローマ』


★★★★☆

アカデミー賞外国語映画賞受賞作品。NETFLIX制作なので、アカウントを持っていない私は普通なら観ることができませんが、アカデミー賞受賞を受けて劇場上映しているので、観てみました。

よくできた作品だと思いました。ただ、私にとっては割と苦手な路線でした。旅をしないロードムービーといった感じで、起承転結がはっきりしないタイプの作品。アカデミー賞外国語映画賞には是枝裕和監督の『万引き家族』もノミネートされていましたが、是枝監督作品も、そういう点では私の中では同じカテゴリーです。

日常を切り取った感じの描写が多いので、ディテールは面白いと思いました。70年代メキシコの生活の様子がよくわかった気がします。

白黒の映像は綺麗でした。オープニングの何分間かカメラを動かさずずっと床だけを撮っているカットは印象的でした。あとは、カメラをパンさせるすごく不思議な撮り方も、技巧的にはどうなのかわかりませんが、印象には残りました。

R15指定でしたが、そうせざるを得なかったのはたぶん1シーンだけだったような気がします。あそこでパンツさえ履かせておけばR指定なしにできるのに、そういう判断にならないのが芸術の面白いところですね。

この作品のタイトルなどで使われているフォントなのですが、個人的にはちょっとかわいらしさを感じてしまい、この作品のトーンとは合っていないような気がしてしまいました。

公式サイトは、こちら。
https://www.netflix.com/jp/title/80240715

0 件のコメント:

コメントを投稿