2011年4月11日月曜日

サンノゼ紀行(その1) 遙かなる成田空港

2011年3月11日金曜日。東日本大震災発生。その後、原発の事故、計画停電の発表と、全く落ち着かない状況でした。

日本出発は3月14日月曜日。土日の間に荷物の準備は可能でしたが、まだまだ余震が続いている状況で、1週間も日本を離れるのは意外と大変です。もし留守中に大きな地震が起きて家具が転倒したり荷物が落下したとしても、自分がアメリカにいたのでは何もできません。さらにそれが近所の人に影響するほどの被害だったら、どうするのか?そう考えると、とても憂鬱でした。

そして計画停電を受けて、3月14日は多くの鉄道が運休することが発表されました。今となっては記憶が定かではないのですが、この情報を知ったのは当日の朝だったような気がします。

飛行機の出発予定時刻は15:35。チェックインは2時間前なので、13:35分には空港に到着している必要があります。食事をする時間も考えて12:00ぐらいには空港に着く想定で、10時過ぎに家を出て、西船橋、東葉勝田台経由で京成線から成田入りするというのが、事前に考えていたコースでした。

テレビやネットの情報では、JRは全線運休。京成は、時間帯によっては間引き運転ですが、11:00〜17:00は運休。10時過ぎに家を出たのでは、どう考えても11:00より前に勝田台に着けるはずがなく、従って京成に乗れません。多少出発を早めるといっても、当日の朝にならないとできない準備もあるし、今すぐ家を出るというわけにはいきません。

鉄道以外の方法では、本数は少ないのですが、葛西駅からリムジンバスが出ていたはず。ネットで調べてみると、前日までに予約しないといけないんだそうです。状況が状況なので、電話をかけて頼み込んでみるという手もあったのですが、とにかく早めに家を出て京成に賭けることにしました。運がよければ11:00より前に京成に滑り込めるかもしれないし、その日最初の時間枠の計画停電が実施されなかったように、電車の運休も予定が変更されることもあるかもしれません。

かくして、方針決定。急いで荷物の梱包をしたので、ヘアブラシや髭剃りを入れ忘れたり、管理会社に家を留守にするという連絡をするのも忘れてしまいましたが、ともかく9:15分ぐらいには家を出ることができたと思います。

東京メトロは、意外とすんなり電車が来て西船橋へ。そこから東葉高速鉄道の出発まではしばらく待たされたものの、無事電車に乗ることができました。ところが、西船橋から東葉勝田台までの遠いこと。自分の勝手なイメージでは、ものの15分もあれば着くようなイメージだったのですが、全くの勘違い。結局、東葉勝田台に着いたときには11:00を回っていました。


勝田台の京成の改札口にはこのようにシャッターが降りており、運休中である旨看板が出ていました。
さて、ここからどうするか?まずは同じフライトに乗る予定のクライアントさんに連絡をとってみました。彼は名古屋から成田に来ることになっていたのですが、私はてっきり新幹線を使って来るのだと思っていたので、自分がこの状況では、クライアントさんも成田に着けないのではないかと思っていたのです。ところが、彼は空路を使っていたので、問題なく成田に行けるそうです。そうなると、あとは私が何とかして成田に行けるかどうかが全てということです。

もうあとは、タクシーしか思いつきません。電車が止まっているとなると、空港に行く人はみんな車を使うでしょうから、渋滞しているかもしれませんが、ともかく行ってみるしかありません。
勝田台の駅前はすごくこじんまりとしていて、タクシー乗り場には何人か並んでいました。明らかに大きな荷物を持って成田に向かうと思われる人もいました。ところが、タクシーは1台も止まっておらず、10〜15分ぐらい待ってやっと1台戻ってくるといったペースでした。空港に向かう人は声を掛け合って2〜3人で相乗りにしていましたが、それでも私がタクシーに乗れたのは12:20ごろでした。

私も外国人のお兄さんと相乗りにしました。フランス語っぽい外国語とちょっとアヤシイ日本語をしゃべる彼は栃木県で仕事をしていて、これからタイに遊びに行くそうです。
タクシーに乗れればもう安心かと思いきや、勝田台から成田はかなり遠く、時間と料金メーターが気になりました。それでも、心配していた渋滞はまったくなく、運転手さんも抜け道にくわしく、最大限効率的に走ってくれたようです。話好きな運ちゃんで、勝田台にはANAの寮があって、今日は電車が止まっているのでキャビンアテンダントさんを空港まで運ぶのにタクシーが何往復もする、というようは話を色々と聞かせてくれました。


かくして空港到着。時刻は既に13:00を過ぎていました。タクシー代は1万円を越えました。
クライアントさんが当然先に到着しているものと思ってチェックインカウンター周辺を探しましたが見当たりませんでした。電話はつながらず。自分だけチェックインしてしまおうか迷ってうろうろ。空港のスタッフによると、国内線からの乗継の場合は、チェックインカウンターのところまで出てこない場合があるということで、きっとそうに違いないと決めつけてカウンターに並んで待っていたら、やっとクライアントさんから電話がかかってきました。既にアメリカ行きフライトの出発ゲートに到着しているとのこと。これで一安心。程なく私のチェックインも終わり、荷物のチェックやら出国手続きを済ませて、クライアントさんと合流できたのでした。

今回の旅行の乗り物に関して、一番大変だったのは、この初日の家から成田までの行程でした。海外旅行なのに、国内の移動が一番大変なんて、どういうことだ?!

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