★★★☆☆
監督が大河ドラマ『龍馬伝』と同じで、主要キャストの佐藤健、香川照之、青木崇高、蒼井優は『龍馬伝』にも出ていたので、どうしても『龍馬伝』とダブりますね。特に、佐藤健と香川照之は役柄的にも近いし。
『龍馬伝』が史実にそった歴史モノだったのに対して『るろうに剣心』は、一言で言えばチャンバラアクション映画ですね。とにかくチャンバラシーンが派手。相手を刀で切るというより殴ると言った方がピッタリくる力強さ。スピード。ワイヤーアクション。カメラワークと編集。効果音のボリュームの大きさ。
作品そのものが、チャンバラシーンを見せるためのもののように思えました。
幕末、人斬りとして恐れられた武士が、明治に入って自分の進むべき道を見失い、逆刃刀(峰側に刃がついていて、普通に振っても相手を斬れない)を手に浪人となっているという、その時代ならではの設定はとても魅力的なのですが、この設定を生かした心のドラマとしては描ききれていないような印象を受けました。
確かに逆刃刀なら相手は死なないけど、チャンバラをやるということは結局武力で相手を倒すということで、あそこまで派手にやるなら単にものすごく強い浪人の話でいいように思います。
また、敵役にもそれなりの事情があれば心のドラマとして深みが出ると思うのですが、本当に単なる「悪」なので、こちらとしては「こいつらはやっつけて当然」という気持ちになります。
ということで、ごくごくシンプルな勧善懲悪の構図の中で、目一杯派手でスタイリッシュなチャンバラアクションを楽しむ作品だと思いました。
http://wwws.warnerbros.co.jp/rurouni-kenshin/index.html
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