★★★★☆
前評判通りのいい映画でした。ものすごく笑えるとか、ものすごく泣けるとか、ものすごくドキドキするとか、そういう作品ではありませんが、ほのおかしく、ほの切ない感じですかね。
頚椎損傷で首から下が麻痺しているフィリップと、その介護をすることになったスラム出身の黒人ドリスの名(迷?)コンビぶりが描かれているのですが、私の予想とはちょっと違いました。
私の予想は、最初は全くウマが合わない二人が、いろいろな出来事を経て、最後には最高のコンビになっていくのかと思っていましたが、最初から最後までドリスはマイペースだし、フィリップはそれを楽しんでいる感じでした。
フランス映画なのでこういう演出になったのか、実話に基づいたストーリーなのでこうなったのか、よくわかりませんが、これがもしハリウッドのフィクションだったら、最初と最後の二人の関係にコントラストをつけると思うなあ。
俳優陣は、フランス人ということもあると思いますが、誰一人知っている人はいませんでした。
私が何しろ気に入ったのは、フィリップの笑顔の演技。彼は首から下が麻痺している役なので、顔でしか演技できません。そして金持ちの役なので、基本的な振る舞いがきちんとしていて、絶叫したり泣き叫んだりといった派手な感情表現もしません。
そんな中で、ドリスとのやり取りを心から楽しんでいる、ニヤリ、クスクス、ニッコリと笑う顔が、とても印象的でした。
邦題は『最強のふたり』ですが、原題は『UNTOUCHABLE』(フランス語ではたぶん『INTOUCHABLES』)。私は、個人的には原題とぜんぜん違う邦題は好きじゃないのですが、原題のままだと別の映画を思い浮かべてしまうからなあ。『最強のふたり』は、割といいタイトルだと思いました。
ところでこの作品、RG12指定なのですがなぜだろう?若干ドリスの下ネタがえげつなかったかもしれないけど…?
実は、この作品が日本で公開されたときは、近くの映画館でやっていなかったので諦めていました。今回のように、ちょっと後になって上映するスケジュールがあらかじめわかるとこちらとしては非常に助かるのですが、なんとかならないものでしょうかねえ。
http://saikyo-2.gaga.ne.jp
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