2012年11月3日土曜日

『009 RE:CYBORG』

★★★☆☆

サイボーグ009の、オリジナルストーリーによる新作です。

009は、子供のころ、赤いユニフォームの方のTVアニメをやっていたのですが、特に一生懸命見たわけではなく(でも、主題歌がかっこよかったのは覚えています)、原作のマンガもチラッと立ち読みぐらいはしたかもしれませんが読破したことはありません。
世界各地出身の9人がサイボーグ化され、それぞれに異なる特殊能力を得て正義のために戦うこと、そして彼らはサイボーグであるがゆえに普通の人として生きていけないという悲しみを背負っていること、というぐらいの基本設定は理解していました。

今回の作品は、従来のセルアニメっぽい線画ですが、キャラクターも3Dデータを作って動かしているそうで、最新のアニメ技術を堪能できました。009の加速装置の見せ方とかもよかったと思います。

もともと009の世界観やストーリーはハード路線らしいので、こうした映像技術もリアル路線のキャラクターデザインがよく馴染む気がします。オリジナルに愛着のある人は石ノ森章太郎の絵と違いすぎるキャラクターデザインに抵抗があるのかもしれませんが、私は気になりません。
ゼロゼロサイボーグたちが、世界各国の出身者という設定も、いまどきの、世界中を舞台にしたストーリーに馴染むので、素晴らしく先見の明があったことを感じます。これでもし中東地域出身のサイボーグがいたら完璧だったのに。

今作のストーリーも途中までは面白かったのですが「神」の扱いがちょっとなあ。神に超常現象起こさせるのがアリなら、何でもアリになっちゃうので、SF(= Science Fiction)としての面白みがなくなってしまう気がします。
実は、赤ユニフォームのとき、劇場版『サイボーグ009 超銀河伝説』という作品があって、ノベライズを読んだような記憶があるのですが、この作品にもボルテックスという超越的な存在が出てきて超常現象を起こすような部分があって、がっかりしたことを思い出しました。
サイボーグ009という作品では、このスタイルが定番なんでしょうかね。

ということで、最新のアニメ技術が素晴らしい作品です。

http://009.ph9.jp

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