2013年10月21日月曜日

『謝罪の王様』

★★★☆☆

宮藤官九郎脚本作品。彼が監督まで務めた『中学生円山』も観ているし、『あまちゃん』が終わった直後ということもあり、どうしても比較してしまいます。

『中学生円山』は、ああいう方向性がありうることは頭では理解できますが、私としては全然好みではありませんでした。たぶんコアなクドカンワールドファン向け。

『あまちゃん』はNHKだということもあり、割と万人向け。でも間違いなくクドカンワールドが全体的に発揮されていて、すごく面白かったと思います。

で『謝罪の王様』は、その中間ぐらいかなあ。ただなぜか、万人向けの『あまちゃん』よりも薄味に感じたのはなぜだろう。

映画を観る前の大きな誤解は、この話は、阿部サダヲ演じる謝罪屋が依頼者に代わって土下座しまくってトラブルを解決すると思っていたこと。実は阿部サダヲ自身が謝罪しないケースも結構ありました。その場合は、テクニックを伝授して依頼者自身が謝るわけです。
それから、作品の中では、彼のうんちくとして数々の謝罪テクニックが語られているのですが、そのテクニックによって謝罪が成功したという感じがあまりしませんでした。たぶんこの辺が薄味に感じた原因かも。

作中では、5〜6個の依頼エピソードが順番に紹介される構成になっているのですが、実はいくつかのケースは同時進行で起こっています。それが、観ているうちに「ああ、この出来事は、さっきのあの出来事と同じ時だったんだ」とわかっていくという凝った作り。
謝罪屋の話を描くのに、どうしてこういう作りにする必然性があるのかは今ひとつわかりませんでしたが、この構成自体は面白いと思いました。

公式サイトは、こちら。
http://www.king-of-gomennasai.com

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