2015年5月16日土曜日

『脳内ポイズンベリー』

★★★☆☆

この作品については、人間の頭の中のいくつかの感情をキャラクターとして見せるというアイデアが、この夏に公開されるピクサー作品『インサイド・ヘッド』とかぶっている点でとても気になっていました。

ネットでは、根拠があるんだかないんだか、ピクサー側のパクリ疑惑なども出ているようですが、同じアイデアからどれだけ異なる作品に仕上がっているのか比較する意味でも観ておきたいと思いました。

この作品に脳内会議のシーンがなかったとしたら割とありふれたラブストーリーという印象になると思います。なので、脳内会議こそがこの作品を面白くするキモ。
感情は、理性、衝動、ポジティブ、ネガティブ、記憶の5つのキャラクターとなっていて、理性が議長となって会議が行われます。ただ、実際には会議はいつも大混乱で、全てのキャラクターがほぼ怒鳴り合っているので、基本の意思決定システムがあまり機能していない感じ。
まあ人間常に葛藤しているのは確かなのでそんなものかもしれませんが、ハッピーな時でもネガティブはガンガンに主張しているし、落ち込んでいる時もポジティブが騒いでいるというのが、メリハリに欠けるという気がしました。
また、途中ポジティブが眠ってしまう場面や、第6のキャラクターの登場など、脳内の仕組みとしてよく理解できない(雰囲気は伝わるけど)こともあり、若干消化不良ぎみでした。

総じて悪くはないのですが、基本設定が面白いだけに、もっと面白くできそうな気がするんだよなあ、というのが正直な感想。さて『インサイド・ヘッド』はいかに?

公式サイトは、こちら。
http://www.nou-poi.com

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