2011年11月5日土曜日

『ステキな金縛り』

★★★★☆

 大きな話の流れは予想の範囲内でした。『THE有頂天ホテル』のように、入り乱れたエピソードが、最後にジグソーパズルのピースがピタリとはまるように収束する、という展開が好きな私としては、ちょっと物足りなさも感じました。
 でも、その中で一つ一つのシーンや台詞は面白く楽しいものでした。
 この手のコメディ映画は三谷作品ぐらいしかないので、やはり真骨頂だと思います。

 深津絵里。とっくにわかっているけど、あらためて本当に何でもできる人だなあ。
 西田敏行。大河ドラマとかで、本格的な時代劇をやってきただけに、ビシッと演じるところはビシッとしていて、だからこそ、ヌケた演技が最高に面白く感じられます。絶妙な間とかアドリブとかが舞台作品のようで、もう一度映画を観に行ったら違う台詞を言うんじゃないかという雰囲気です。

 上記の二人については、映画を見る前から期待できることはわかっていたのですが、予想外だったのは中井貴一。予告編などでは、カタブツの検事役であることしかわからなかったのですが、そのイメージが崩れる部分があって、そのギャップがとても笑えます。

 三谷作品には、たぶん色々な小ネタがちりばめられているのでしょうが、一つ私が発見したものが。深津絵里演じるエミが、容疑者が金縛りにあっていた旅館に行くときに乗ったバスのナンバープレート。めちゃめちゃベタな語呂合わせになっていました。

 ところで、この作品の英題は『A GHOST OF A CHANCE』らしいですね。邦題とは全然違いますね。そもそも「金縛り」って、英語でどう言うんだろう??

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