2012年6月3日日曜日

『アトムの足音が聞こえる』

★★★☆☆

大野松雄さんという、鉄腕アトムの足音などを創造したサウンドデザイナーのドキュメンタリーです。
映画館に観に行こうか迷って、結局観に行かなかった作品ですが、iTunes Storeでレンタルしてみました。

http://itunes.apple.com/jp/movie/atomuno-zu-yinga-wenkoeru/id528557780

サウンドデザイナーという仕事を取り上げたドキュメンタリーということで気になっていたのですが、ドキュメンタリーとしてはちょっと混濁としている気がしました。
というのは、最初は「鉄腕アトム」当時の大野さんを知人のインタビューなどが出てくるので、当時のサウンドデザイナーがどんな仕事をしており、その中で大野さんがいかに画期的であるかを丁寧に紹介していくものだとばかり思ったのです。ところがそのうち、大野さんという人は今どこで何をしているんだろう?大野さんを探せ!みたいな話になっていき、そうかと思ったら割とすんなり本人が登場して、現在の活動の様子が出てきたり…。
どこにフォーカスが当たっているのかわかりにくいと思いました。

大野さんとがいかに個性的な職人であるかは何となくわかったので、そういう意味ではこの映画は成功なんだと思いますが、個人的にはサウンドをデザインする過程をもう少し解説的に紹介してもらいたかった気がします。
例えば、後のアニメーション作品への影響や(作中では、「サザエさん」「ドラえもん」「宇宙戦艦ヤマト」「機動戦士ガンダム」の音を作った人たちも大野さんの多大な影響を受けていることがちょっとだけ紹介されていました)、最近のデジタル機器を使ったアプローチと当時の手法の違いなどでしょうか。

iTunes Storeのレンタルでちょうどよかったかな。

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