2012年8月11日土曜日

『おおかみこどもの雨と雪』

★★★★☆

とてもよかったと思います。
『時をかける少女』『サマーウォーズ』の細田守監督作品ですが、彼はちょっとだけSFちっくな設定を取り入れた日常を描くのが好きなんでしょうかね。この作品は原作の映画化ではなく監督自身のオリジナルのようですが、そういう意味では前2作品と合い通じるものがある気がします。

ストーリーは、おおかみ男との間に二人の子供をもうけた女性の子育て奮闘記という感じです。
子供たちの特異体質(?)を世間にさらすことなく暮らすために無茶をしつつ、でも明るく前向きに生きていく姿はすがすがしいです。そして、全く違う生き方を選んだ二人の子供を、戸惑いながらも両方認めていく姿勢は親として立派。

こういう物語であれば、おおかみ男といった設定を用いなくても充分ありうると思いますが、適度にファンタジックで適度にリアルで、重すぎないけど考えさせられるところもある、絶妙なバランスになっていると感じました。

冒頭のCGで描かれた花が揺れるシーンは、一瞬「実写?」と思うような美しい絵でした。水の描写もCGを使っていたように思います。アニメーション技術的にも、色々とチャレンジしている様子。

声優陣もなかなかよかったと思いますが、宮﨑あおい、大沢たかお、菅原文太あたりは、声を聞いた瞬間本人の顔が思い浮かんでしまいました。

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