★★★☆☆
昔のスーパーマン、私はちゃんと見たことがないのですが、なんとなく明るく楽しいヒーロー物といったイメージを持っていました。そのイメージと比べると、ずいぶんシリアスな作品ですね。
クラーク・ケントは、真の力を見せることに常にためらいと遠慮があって、子供の頃の回想シーンは、ひたすら苦悩と葛藤してます。作品の前半は、クラークの悶々とした心の状態がひたすら描かれます。
後半は、ド派手な戦闘シーンですが、敵と比べてものすごく強いという感じではないので、割と苦戦するし、その戦いによって街がめちゃくちゃに破壊されるので、必ずしも後味がいいとは言えません。
パシフィック・リムでも思ったのですが、ハリウッドは、ヒーローが敵と戦う過程で街を破壊するということに抵抗はないのでしょうか?日本だと、ウルトラマンが怪獣との戦いで街を壊してしまう描写を大人たちが嫌がったために、最近の作品ではそういう演出が少なくなっている印象があります。
バッドマンのダークナイトシリーズを手がけたクリストファー・ノーランが製作を担当しているだけに、作品の重さはダークナイトシリーズと共通するものがあります。
音楽もすごく似ている気がすると思ったら、同じ人が担当していました。さすがにあのジョン・ウイリアムズの曲は使われていないんですね。確かに、今回の作品の世界観にはちょっと合わない感じがします。
スーパーマンのコスチュームも、作品世界の暗さに合わせたのか、かなりトーンを落としたデザインになっていますが、どうしてもあの赤いマントとかが脳天気な印象で、若干浮いていた気がしました。
映像は、本当にスピード感があって、スーパーマンのとんでもないパワーもよく表現されていました。まあ、今の映像技術を持ってすれば、驚くほどではないかもしれませんが。
ところで、スーパーマンの境遇って、ドラゴンボールの孫悟空とよく似てますね。サイヤ人として生まれ、赤ん坊のころに地球に送り込まれ、地球人として成長したころに母星を失った同じサイヤ人が地球にやってきて戦う…。
まあありがちな設定なので、どっちかが真似したというようなものではないでしょうが、戦闘シーンで、ふっとばされた主人公がその勢いで山を破壊してしまう描写とか、そっくりでした。どこかで、仲間を殺された怒りから、スーパークリプトン人になるんじゃないかと思うほど(^^;)。残念ながら、最初から最後までスーパーマンはスーパーマンでした。
続編があるようですが、今回の敵が"実は生きていた"パターンで再登場するのか、新たな敵が登場するのか、気になるところです。
公式サイトは、こちら。
http://wwws.warnerbros.co.jp/manofsteel/index.html?home
2013年9月14日土曜日
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