2014年8月18日月曜日

『STAND BY ME ドラえもん』

★★★☆☆

ドラえもんを映画館で観たのは初めて。
たぶん、山崎貴監督の3DCGじゃなかったら、観ようとは思わなかったと思います。

そもそもドラえもんといえば、小学校のとき雑誌『小学◯年生』で読み、てんとう虫コミックスを買っていたので、けっこう好きでした。私の記憶が正しければ、私が意識した時点ですでに発売されていたのは11巻まで。12巻は発売されてすぐに買った気がします。

ただなぜか、全巻そろえたいという欲求はそれほど強くなく、実際購入したのは10冊に満たなかった気がします。

調べてみたところ、コロコロコミックの創刊が1977年なので、私が小学4年のとき。すでにコミックに入っていたエピソード「のび太の恐竜」が長編作品に書きなおされて連載されていて「あれ、何これ?」と思っていたら、しばらくしてそれが映画になったわけです。
ただ、1977年というと『宇宙戦艦ヤマト』が映画化された年で、それ以降は、同じマンガやアニメ、SFといっても、もうちょっと上の年齢層をターゲットにした作品に惹かれていったため、ドラえもんとは疎遠になってしまいました。

大人になって、色々なSF映画などを観るようになって、「どうやらドラえもんのタイムパラドックスなどのSF要素はけっこうすごかったらしい」ということに気付き始め、映画の原作となった長編作品のコミックスは何冊か買いました(藤子・F・不二雄氏存命中のものだけ)。

そんなわけで、久々のドラえもん、映画館で見るのは初めて、しかも私の中では、大山のぶ代さんの声の印象が色濃く残っているという悪条件(?)での鑑賞でした。

結果としては、…なかなか微妙でした(^^;)。

3DCGのドラえもんは興味深かったし、3DCGならではの表現もあったと思いますが、やっぱり人間のキャラクターが人形っぽくて、不自然な感じがしました。個人的には、ピクサーもディズニーも、人間のキャラクターに関してはイマイチだと思っているので、誰がやっても難しいのだと思いますが…。

ストーリーは、原作の複数のエピソードをつないだということですが、そのつながりはとても自然だった気がします。
ただ、私がドラえもんの特徴だと思っている、意外にに高度なSFのテーマが、今回の作品ではあまり見られませんでした。のび太の結婚相手がジャイ子からしずかちゃんに変わったら、セワシくんはどうなるの?みたいなうんちくがちょっとぐらいあってもよかったかも。
また、小学生ののび太が、未来の結婚間近の自分がいる時代(確か19年後と言っていたと思います)を見に行くんですが、超近代的な未来都市になっていて笑えました。40年以上生きてきたおじさんとしては、たかだか20年程度であんなに生活は変化しないということを知ってしまっているので。
今回のストーリーは、のび太とドラえもんの関係、のび太としずかちゃんが結婚できるのか?というところにフォーカスが当たっているので、ジャイアンとスネ夫が完全な脇役でした。それも、彼らの嫌な部分だけが強調されていたのが、ちょっとかわいそうでした。

泣かせどころは、原作の6巻から7巻にかけてのエピソード「さようなら、ドラえもん」「帰ってきたドラえもん」に相当する部分。これらは小学生のときにすでに読んでいたし、予告映像などで今回の映画に入っていることを薄々知っていたので、「ああ、やっぱり」という感じでした。セリフやシーンは、私の記憶と一致するものも多かったので、割と原作に忠実だったかもしれません。

たぶん私は、かなり大人目線で、大人の鑑賞に耐えうるSF要素を期待しすぎてしまったために、微妙な印象になったのだと思います。
もっと童心に帰って、小学生の喜び、悩み、友情、恋心などを思い出すつもりで観れば良かったような気がします。

公式サイトは、こちら。
http://doraemon-3d.com

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