会社の公式twitterアカウントで、ユーザビリティ関連のつぶやきにコメントをつけてみて反応をうかがったりしています。
もちろん会社の公式なので穏やかに行きたいところですが、ユーザビリティという考え方が大嫌いな人も多いようで、頭から全否定なつぶやきもよく目にします。それが、ユーザビリティ自体の認識も間違っていたりするので、どうしてもひとこと言いたくなります。
twitterのつぶやきは、全世界に公開されるわけですが、多くの人はついつい身内だけで密談している気分になっているようで、なにげにユーザビリティの悪口言っていた、プロからコメントがついちゃったということで、急にお行儀がよくなったりします。
中には結局考え方が合わないこともありますが、大抵の場合は“人それぞれだよね”ということで、適当なところでやりとりが終わるという大人の対応。
でも、昨日はついに相手を起こらせてしまいました。
まあこういったぶつかり合いは、相手だけの責任ということはありえないので、きっと私も悪かったのでしょう。
言葉の表現には、ずいぶん気をつけたつもりです。例えば「きっと○○でしょう。」と「どうせ○○でしょう。」の違いだけでも“敵意”を感じてしまうことがあるので、「きっと〜」と書いておこう。などと考えながら言葉を選ぶわけです。
でも、どうしても理解してもらえなかったのは議論の前提条件。一般論を語ろうとしている私と、具体的な事例を語ろうとする相手。Aという考え方がいいんだからBはダメだと言う相手と、Bにもいいところがあるかもしれないから絶対ダメとは言えないという私。というふうに、議論の土俵が微妙にズレていて、そこを何とか修復したかったのですが、結局「何が言いたいのかわからない。時間の無駄」と言われてしまいました。
何が大変だったって、140文字の制限は本当にキツかった。相手の考え方を全否定しているわけではないので「そういう考え方もありますね。でも…」と書きたいところが、文字数オーバーになってしまうと「そういう考え方もありますね。」を削らざるを得ません。こうして、物腰を和らげる言葉がどんどん削られてしまうのです。
多様な価値観を論ずるために「Aには○○というメリットもあるけど、Bにも△△というメリットがあって…」と言いたいのに、文字数が足りなくなれば「Bにも△△というメリットがあって…」だけになり、あたかもAのメリットを認めていないかのような文章になってしまうのです。
自分にもっと表現力があれば140文字でそういったニュアンスを込めることもできたのかもしれませんが、少なくとも今の私の実力では無理でした。
今回のは、いわゆる“炎上”というほどの状況ではないし、それほど深刻には捉えていません。私としては、むしろいい体験だった気がします。
twitterでの議論は単純明快ではありますが、決めつけと全否定ばかりが目立つものになりがちです。多義的であったり中庸であったり微妙で繊細な奥の深い議論はtwitterでは難しいようです。
それにしても、twitterという仕組みに引っ張られて、人間もall or nothingでしかものごとを判断できなくなる、なんてことにならないといいけど…。
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