2015年12月6日日曜日

『海難1890』

★★★☆☆

トルコに旅行に行って以来、この国に興味を持っているので、エルトゥールル号とイラン・イラク戦争時のトルコ救援機のエピソードは知っていました。その映画ということで、最初から観に行くつもりでした。

内容的にはよかったと思いますが、やっぱりこれは史実としての出来事がよかったのであって、ドラマとしての脚色部分はそれを超えるほどではないような気がしました。

日本とトルコの友好関係を示すものとして、エルトゥールル号とトルコ救援機はセットで語られることが多く、この作品でもこの2つを取り上げています。私はてっきり、トルコが日本のために救援機を派遣してくれたのは、エルトゥールル号の乗組員を日本が救助したことに対する恩返しなのだと思っていましたが、どうも違うような気がしてきました。

映画の中ではそれを明確に示すセリフなどはほぼありませんでした。それを匂わせるセリフはあったのですが、もし実際にトルコが恩返しを意識していたのなら、あんなに弱い演出にするとは思えません。
忽那汐里さんとケナン・エジェさんはいずれも一人二役で、2つのエピソードの両方に登場しますが、これも観客に両エピソードのつながりを(無理やりにでも)感じさせるための演出だと思われます。
トルコ救援機派遣の決定は、単に国際的な人道支援であって、エルトゥールル号を意識したものではなかったというのが本当のところなのかもしれません。

日本人に助けられたエルトゥールル号の乗組員が、日本や日本人に対してどんな印象を持ったのか、その時の様子を帰国後にどのように周りの人に伝えたのかといったことはほとんど描かれていませんでした。
作中では日本人医師と乗組員の一人は英語でコミュニケーションがとれたように描かれているのですが、両者が言葉をかわす場面はとても少なくて、若干不自然だと思いました。
あまり記録が残っていないのかなあ。

全体的に、ドラマとしての演出に苦心のあとを感じてしまいました。

結論としては、2つのエピソードのドキュメンタリーを見たくなりました(^^;)。

公式サイトは、こちら。
http://www.kainan1890.jp





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