2015年12月5日土曜日

『黄金のアデーレ 名画の帰還』

★★★★☆

いい作品だと思いましたが、星はより正確には3.5以上4未満ぐらいかなあ。

クリムトといえば、学生時代に友人と話題にしていた記憶があります。あれは、展覧会か何かがあったんだったかな。個人的には割と苦手な画風なので、私自身は行かなかったけど。

なので、アデーレの肖像画も知っていたのですが、この作品の返還に関するエピソードは全く知りませんでした。1998年〜2006年というと(私のスケールでは)つい最近の出来事なのに、なぜだろう。

映画作品としては、名画にまつわる数奇な運命の物語でもあり、ナチスによる弾圧に巻き込まれた人々の悲劇でもあり、法廷モノでもあるというような雰囲気。
ちょっと欲張りすぎていて軸がはっきりしない気がしなくもないですが、実話に基づいているせいか、何となく説得力がありました。

主人公のマリアは、気まぐれで頑固なおばあちゃんとして表現されていて、ちょっとコミカルだけど憎めないキャラクターでいい味が出ていました。

偶然でしょうが、近い時期に公開される『杉原千畝』もナチス弾圧が激しかった頃の話ですね。先日イスラエル映画『ハッピーエンドの選び方』を観たのですが、イスラエルが親日国なのはこの杉原千畝の活動によるそうです。同じく親日国トルコが親日になった出来事を描いた『海難1890』も近い時期に公開。なんだか勝手に、いろいろつながってるなあと思ってしまいました。

公式サイトは、こちら。
http://golden.gaga.ne.jp





0 件のコメント:

コメントを投稿