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ひとことで言うと、インド版プロジェクトXな映画です。
私は、モノづくりに打ち込む人たちのエピソードに強く共感して感動してしまう傾向があるので、この映画にもとても感動しました。
同じセンサーを持っている人は、「インド映画なんて」などと思わずに観てみるといいかも。
作品中のセリフで、物語の舞台が2001年とかなり最近であることがわかりますが、インドでは生理用品が高価で、あまり普及していなかったようです。そしてその手の話題を取り上げること自体が暗黙のタブーだったため、主人公の安価な生理用品開発は非常に苦労します。
日本の時代感覚とは少しズレがありますが、日本でもほんの数十年前まで生理用品のCMがテレビで流れることはなかったのだから大差ないと思います。
本家のプロジェクトXでは、TOTOのウォシュレットが取り上げられていたと思います。あれは、シャワーを命中させるためにターゲットの位置のデータを調べる必要があるわけですが、既存の人体寸法データにそんな数値は載っておらず、自分たちで測定したくても協力者が得られず、苦労したと聞いたことがあります。タブー領域の製品開発は常に苦労するのです。
そして、女性の生理にまつわる伝統や習慣は日本にも色々あると思いますが、海外の事情は意外と知りません(私が男性だからかもしれませんが)。インドの摩訶不思議な習慣も非常に興味深いと思いました。
最終的に主人公は国連に招かれて、超下手くそな英語でスピーチをするシーンがあります。たぶん私より英語は下手。でも、とても伝わって、それがすごくいい。ああいう下手な英語が使えるようになりたいものです(^^;)。
最近のインド映画は素晴らしく進化していると思いますが、こういう製品開発ものは初めて観ました。インド国内的にも新しいタイプの作品なのでしょうか。でも、舞台がインドというだけで明らかにインド映画ですし、やっぱり途中で歌が始まるお約束もあるし、喜怒哀楽のあらゆる感情が表現されている感じもインド映画。そのまま、ハリウッドのコピーにならずに進化し続けてほしいものです。
公式サイトはこちら。
http://www.padman.jp/site/
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