2013年12月9日月曜日

『かぐや姫の物語』

★★★☆☆

何がよかったのかよくわからないのですが、何だかよかったなあ。

最初、かぐや姫を2時間のストーリーにするのってすごく大変そうだと思ったのですが、特に無理矢理な感じもなく時間が過ぎていきました。その中に盛り込まれているエビソードは、私が知っているかぐや姫の話から大きく外れることなく、丁寧に誠実に描かれている印象。
あれは、古典の竹取物語に忠実なストーリーなのでしょうか。

絵は、鉛筆の線画に水彩絵の具で着色した質感ですが、もちろん鉄拳のパラパラアニメとは次元が違います(^^;)。たぶんデジタル技術を駆使して手描きのぬくもりを醸し出しているのでしょうから、実はとても凝った、高度な技術が使われていると思います。

ただ、手描きの風合いとはいっても、キャラクターの顔の描き方とかがやや定まっていないように思えたのは、個人的には気になってしまいました。わざとやっているのだとは思うのですが、服装や髪型に特徴がなければ同一人物だとわからないかと思うほどだったので…。

定まらないといえば、かぐや姫のの言動がかなり大きく変動するのが印象的でした。ものすごくおしとやかだったり、やんちゃだったり、落ち込んだり、激したり…。これについては彼女の内側に抱えているものからくるという必然性を感じました。とはいえ、子供のころから知っているかぐや姫のイメージとは全然違って面食らいました。

最新のビジュアル表現技術を使った現代の古典文学。大人向けのお伽話。そんな感じのエンターテインメントでした。

 公式サイトは、こちら。
http://kaguyahime-monogatari.jp

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