2017年4月20日木曜日

『ゴースト・イン・ザ・シェル』

★★★☆☆

原作コミックは読んだことがありませんが、押井守監督のアニメーション版は公開当時に映画館で観ています。

本作は、アニメーション版と同じストーリーではありませんが、そこかしこにアニメーション版とそっくりのカットやシーンが登場します。エンドロールの最初の音楽は、アニメーション版でも使われていた曲ですよね、たしか。こういうのを見ると、オリジナルに対するリスペクトと愛を感じてしまいます。
つい最近だと『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』の英雄の丘のシーンがセリフもBGMもカット割りも『さらば〜』とほとんど同じにしてあるそうで、私のように旧作を夢中になって観た世代の心に刺さります。…という演出テクニックなのかもしれませんが(^^;)。

主人公の名前はアニメーション版だと草薙素子という日本人名ですが、実写版だとどうなるのだろうと思っていました。テレビなどの情報では「少佐」としか表現されていなかったので、名前はないキャラクターなのかと思っていたら、そういうことだったのですね。

アニメーション版は、近未来のSFアクションでありながら、自分とは何かという哲学的な問いが根底にあって、それが独特のトーンになっていたと思うのですが、実写版もかなりシンプルにしつつ同じようなトーンを作ろうとしているのは感じられました。そういう意味では、典型的なハリウッドらしさとはちょっと違うかも。

いずれにしろ、万人受けする作品ではない気がします。

スカーレット・ヨハンソンの光学迷彩ボティが、個人的には何か違う気がしてしまいました。自分としては、少佐はもっとスリムでしなやかなプロポーションのイメージです。

で、アニメーション版を観たときの「とんでもないものを観ちゃった」という衝撃と比べると、実写版はやはり想像の範囲内だった気がします。逆に言うと、アニメーション版がいかにすごかったかということを再認識できるということでもあります。


公式サイトは、こちら。
http://ghostshell.jp

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