2017年6月26日月曜日

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち/第二章 発進篇』

★★★★☆

『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の後、そのTV版として『宇宙戦艦ヤマト2』が放映されましたが、やはり映画1本分を26話のエピソードに拡大するので、どうしても間延びした印象でした。ヤマトが発進するまでに4話を費やし、テレザート星に到着してから出発するまで5話も使い、デスラーとの直接対決は2回あります。

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』が26話で製作されると聞いたとき、『〜2』の間延び感がどうなるのかが一つの興味でした。
今回の第二章は3話〜6話に相当するはずですが『〜2199』のときと違って、エピソードの切れ目で各話のタイトルなどは表示されないため、実際ヤマト発進が何話に相当するのかはっきりしません。でもたぶん4話だと思います。
つまり『〜2』と同じですが、意外と間延び感はありませんでした。その間は、古代たちが反逆の汚名をかぶってまでヤマトを発進させようと思うに至った経緯が描かれるのですが、今の自分にとってはそういうエピソードも充分面白いと思えるからかもしれませんが。

映画館では第二章以降は4話を束ねた章単位での上映で、それなりのボリュームと密度があっていい感じなのですが、今後おそらく1話単位でテレビ放送ということになるでしょう。そうなったとき、2話とか3話とかはちょっと地味な印象になるのかもしれません。

内容的には、『さらば〜』っぽい要素、『〜2』っぽい要素、どちらでもない要素が混ざっている感じ。第一章では登場しなかった土方さんも出てきましたが、まだヤマトとどう絡むのかよくわかりません。


公式サイトは、こちら。
http://yamato2202.net


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2017年5月23日火曜日

『メッセージ』

★★★☆☆

元々は予告編を見て、エイリアンの言語を解読するストーリーに興味を持ちました。

その後、アカデミー賞にもノミネートされていたことを知りました。アカデミー賞で評価される作品は、自分としてはちょっと重苦しい印象を持つことが多いので、少々警戒しつつ観に行きました。

うーん、なんとも不思議な作品ですね。
エイリアンに対して、それぞれの国家の足並みがそろわない感じや、母と子のアンハッピーなエピソードなどは、いかにも(私がイメージする)アカデミー作品的。

最近の流行りですが、シリアスな作品でありながら登場人物が特殊能力を持っていたり、複数の時間軸が繋がったりするところは、あまりSF的考証がないままなのでファンタジー的。

一番興味を持っていたエイリアンの言語の解読については、その過程をある種学術的に細かく描写しているのか、そこは適当に端折ってしまうのか、予告編ではわかりませんでした。私は、ある程度詳細に分析プロセスを見せて欲しいと思っていたのですが、実際は期待の40%程度といったところでしょうか。

アカデミー賞では音響編集賞を受賞しているようですが、確かに音は印象的でした。

原題は『ARRIVAL』だそうです。


公式サイトは、こちら。
http://www.message-movie.jp


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2017年5月1日月曜日

『3月のライオン【後編】』

★★★☆☆

前編はTVアニメとかなりエピソードがかぶっていたのである程度展開を予想しながら観ましたが、後編は全く白紙の状態で観ました。

思った以上に多くの登場人物にとっての決着、あるいは次に進むための一歩が描かれており、すがすがしい終わり方だったと思います。

ただ、川本家のいじめ問題や父親問題は、主人公の桐山くんと川本家の関係がさらに深まるエピソードだとは思いますが、かなり唐突な印象でした。前編になんらかの布石や伏線があればまだよかった気がします。幸田歩くんの引きこもりエピソードもまた然り。
いじめとか引きこもりは、それだけで作品が成立してしまうような大きなテーマなので、ストーリーの本流に対して枝葉的エピソードとして扱われていることに違和感を覚えたのかもしれません。連ドラのように様々なエピソードを豊富に盛り込めるならともかく、2時間程度の前後編だと厳しいような。原作では、もう少しじっくり描かれているのかな。

2017年5月1日に観たのですが、平日とはいえゴールデンウィーク中、映画が安い日、そして中学生プロ棋士の藤井さんが羽生さんを破ったというニュースがつい最近話題になったので、さぞ混んでいるだろうと思ったら、それほどでもありませんでした(^^;)。
お客さんを『美女と野獣』に取られているのかな。

川本ひなた役の清原果耶さんはこの映画で初めて知りました。顔つきは、大人になった芦田愛菜さんのようは、子供の頃の小松菜奈さんのような印象。今後もっとメジャーになっていくのかな。

公式サイトは、こちら。
http://www.3lion-movie.com


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2017年4月29日土曜日

『バーニング・オーシャン』

★★★☆☆

実際の事故が起こったのは2010年4月なので、ちょうど7年前。言われてみればそんなニュースをやっていたなあという程度しか覚えていません。しかも、最初の爆発事故よりも、その後ずっと続いて石油流出による海洋汚染の方が印象に残っています。

実際の事故に基づきつつ、映画作品というエンターテインメントに仕上げるのはさぞ大変だろうと思います。
もしフィクションであれば、未曾有の災害の中、ヒーローが大活躍して、被害を食い止めたりするものでしょう。でも、こんなことを言っては申し訳ないのですが、本作では主人公ですら大して活躍していない印象でした。実際にあれだけの事故が起こってしまうと、人間がやれることは本当に限られているということですね。それがリアルといえばリアル。

一応、主人公とその他数名が事故の際に勇敢に振る舞った側、そして納期とコストを優先して設備のテストを徹底しなかったクライアント企業サイドが悪役という構図で描かれていますが、物語の中で具体的にクライアント企業に事故の責任を問う描写はほとんどありません。
作品全体としては、暗に"安全のためには、徹底したテストが大事"というメッセージを感じましたが、実際にはそのとき起こったことを淡々と描写する見せ方になっていました。

『バーニング・オーシャン』は邦題で、原題は"Deepwater Horizon"。事故を起こした石油掘削施設の名前そのままです。
本編の中のセリフでもこの名前が盛んに登場していましたが、字幕では「ディープウォーター」としてありました。読むにはちょっと長いので、やむを得ないですね。

公式サイトは、こちら。
http://burningocean.jp


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2017年4月26日水曜日

『LION/ライオン ~25年目のただいま~』

★★★☆☆

『ムトゥ 踊るマハラジャ』でインド映画の衝撃を味わって以来、機会があればインド映画やインドがらみの映画を割とよく観てきたと思います。

予告編の段階で、インド人の少年が迷子になり、養子としてオーストラリアに引き取られて大人になり、Google Earthなどを使って自分の住んでいた場所を探し当てるというストーリーの骨格はわかっていました。

こういう場合、現在の時間軸で話が始まり、少しずつ過去のできごとが明らかになっていくような構成が多いのですが、予想に反して普通に過去から順に描かれていました。そして、迷子になってから養子として引き取られるまでのインドパートが意外と長い…。

日本だと、仮に迷子になっても、そのまま身元不明児になってしまう可能性はとても低いと思うのですが、インドだとリアリティがあることなのでしょうか。貧富の差が大きい国だとか多言語国家だとか、ああいうことが起こりやすい社会環境なのかもしれません。

本編を観る前は、Google Earthなどをどううまく使って場所を特定していくのか、ある種謎解きのように見せているのかと思いましたが、全く違いました。
どちらかというと、養父母の元で幸せに生活している主人公が、本当の家族に会いたいと思ってしまうことに苦悩し葛藤するという部分を大きく取り上げています。
たぶん、こういう描き方のおかげでアカデミー賞のノミネートを獲得できたのでしょうが、個人的にはもう少し謎解きの要素を楽しみたかったと思います。
と言っても、実話に基づいているのでどうしようもないでしょうが。

実話といえば、映画の最後に、主人公のモデルになった本人と育ての親が実の母親が出会う実際の映像が流れます。この映像にとても力がある気がして、この話はドラマ仕立ての作品よりもドキュメンタリーで観た方がよかったかもしれないと思いました。

主人公サルーを演じるのは『スラムドッグ$ミリオネア』で主役の少年を演じたデヴ・パテル。いやあ、大人になりましたねえ。
サルーの子供時代を演じたサニー・パワールの演技は素晴らしいと思いました。

映画のタイトルがなぜ"LION"なのかは、作中の最後に明かされます。


公式サイトは、こちら。
http://gaga.ne.jp/lion/


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2017年4月20日木曜日

『ゴースト・イン・ザ・シェル』

★★★☆☆

原作コミックは読んだことがありませんが、押井守監督のアニメーション版は公開当時に映画館で観ています。

本作は、アニメーション版と同じストーリーではありませんが、そこかしこにアニメーション版とそっくりのカットやシーンが登場します。エンドロールの最初の音楽は、アニメーション版でも使われていた曲ですよね、たしか。こういうのを見ると、オリジナルに対するリスペクトと愛を感じてしまいます。
つい最近だと『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』の英雄の丘のシーンがセリフもBGMもカット割りも『さらば〜』とほとんど同じにしてあるそうで、私のように旧作を夢中になって観た世代の心に刺さります。…という演出テクニックなのかもしれませんが(^^;)。

主人公の名前はアニメーション版だと草薙素子という日本人名ですが、実写版だとどうなるのだろうと思っていました。テレビなどの情報では「少佐」としか表現されていなかったので、名前はないキャラクターなのかと思っていたら、そういうことだったのですね。

アニメーション版は、近未来のSFアクションでありながら、自分とは何かという哲学的な問いが根底にあって、それが独特のトーンになっていたと思うのですが、実写版もかなりシンプルにしつつ同じようなトーンを作ろうとしているのは感じられました。そういう意味では、典型的なハリウッドらしさとはちょっと違うかも。

いずれにしろ、万人受けする作品ではない気がします。

スカーレット・ヨハンソンの光学迷彩ボティが、個人的には何か違う気がしてしまいました。自分としては、少佐はもっとスリムでしなやかなプロポーションのイメージです。

で、アニメーション版を観たときの「とんでもないものを観ちゃった」という衝撃と比べると、実写版はやはり想像の範囲内だった気がします。逆に言うと、アニメーション版がいかにすごかったかということを再認識できるということでもあります。


公式サイトは、こちら。
http://ghostshell.jp

『キングコング:髑髏島の巨神』

★★★☆☆

巨大生物の棲む島に取り残された人々の脱出劇というと、私の場合は『ジュラシック・パーク』シリーズがとても印象深く残っています。映画を観ている途中からすでに「ああ、これは恐竜が別の巨大生物に置き換わった『ジュラシック・パーク』だな」と思っていました。

時代設定を1970年代、ベトナム戦争終結直後としたのはなぜなんだろう?さすがに現代にしてしまうと、存在が知られていなかった島が新たに見つかったというのが不自然ということかな。

島に入るメンバーは、ベトナムに従軍していた軍人、研究者、カメラマンと行った人たち。軍人たちは、巨大生物がどんな生態なのか調べようともせずに見ただけですぐに攻撃してしまいます。理性的とは言えない、非常に短絡的な行動で、私は全く共感できませんでした。
あの、希少生物や生態系の保護などとは一切言わず殺そうとする振る舞いが、ベトナム戦争の時代だとリアルなのでしょうか。

キングコングを始めとする巨大生物のCGは本当によくできていて、迫力がありました。ただこれも今となっては、それほど衝撃的ではないですね。

公式サイトは、こちら。
http://wwws.warnerbros.co.jp/kingkong/

2017年4月13日木曜日

『パッセンジャー 』

★★★☆☆

数ある宇宙モノSF作品の中で突出した何かがあるわけではないと思いますが、なかなかよかったと思います。

この作品は、公開される直前ぐらいに観に行こうと思いました。
それは、120年間コールドスリープで眠らせた5000人の乗客を別の惑星に送る宇宙船で、トラブルにより1人だけ90年早く目覚めてしまうという設定が、非常に面白そうだったから。

コールドスリープというSFでは定番の技術を私が初めて知ったのは、たぶんテレビドラマ『猿の軍団』だと思います。コールドスリープのストーリーの中での活かし方でよくあるのは、目覚めたら全く状況が変わっていて、一体眠っている間に何が起こったんだ?的な謎と結びつけるものだと思います。

でも本作では、一人だけ先に目覚めてしまうことによる絶望的な孤独感につなげているのが「なるほど、その手があったか!」という感じでした。しかも、他の人たちは90年経たないと目覚めないので、その前に自分は死んでしまうことも予想できる状況です。

この状況からの主人公の行動、ストーリー展開は、様々な可能性が考えられるので、観る側としてはなかなか予想ができません。実際、様々な悪あがき、諦め、さらにはサスペンス的な要素、ラブロマンス、危機を救うヒーロー的な活躍など、色々な要素が盛り込まれていました。若干、盛り込みすぎな気もしましたが…(^^;)。

宇宙船アヴァロンの造形、これぞ未来な感じで結構好き。


公式サイトは、こちら。
http://www.passenger-movie.jp

2017年4月8日土曜日

『3月のライオン【前編】』

★★★☆☆

原作コミックは読んだことありませんが、なぜかTVアニメは何となく観ていました。
主人公の桐山零は心に闇を抱えた内向的なキャラクターで、とても重苦しいストーリーが展開したかと思うと、やたらとハイテンションなノリになったりして、ちょっと見る側の気持ちが定まらない印象はありますが、基本的にはいい作品だと思いました。

実写版も、やはりシリアスとハイテンションがコロコロと切り替わりますが、アニメほど極端ではないかな。

将棋に詳しいわけではないので、盤面を見ても状況はわからないし、一手で形勢が逆転する感じとかも実感できません。その辺は全てキャラクターのセリフや感情の変化から理解するしかないので、この作品が描く競技が何であっても、自分にとっては同じかもしれません。

役者さんは、主人公の神木隆之介くんをはじめ邦画ではおなじみの面々で、ちょっと代わり映えしない印象だったかな。
有村架純さんが、すごく感じの悪い義理の姉役としては見た目がかわいすぎるのではないかと思いましたが、本当に嫌な女に感じられたのでよかった(?)と思います。
染谷将太くんは、役になりきるための特殊メイクだということはわかるのですが、あそこまで風貌を変えるくらいなら、別の役者さんをキャスティングしてもいいような気がしてしまいました。

ところで、私はいまだにこの作品のタイトルがなぜ『3月のライオン』なのかわかっていません。アニメ版で説明されていたとしたら、そこは見落としてしまったと思います。実写版の後編でわかるのかな。


公式サイトは、こちら。
http://www.3lion-movie.com/index.php


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2017年4月7日金曜日

『SING/シング』

★★★☆☆

字幕版を観ました。

海外の3DCGアニメというと、ピクサー・スタジオ作品は『トイ・ストーリー』以降の長編は全て観ており、あとはディズニー・スタジオ作品を少し観ているだけ。ユニバーサル・スタジオ作品は今回が初めてだと思います。

ミュージカル映画は昔からあったと思いますが、最近『アナと雪の女王』や『ラ・ラ・ランド』など、少しトレンドっぽくなっているかもしれません。その流れを受けての『SING』なのかはわかりませんが、音楽のショーを観せる劇場を舞台にした作品なので、それはもう歌いまくります。
通常の芝居の途中で歌い始めるということはないので、これをミュージカルとは呼ばないのかもしれませんが、「歌う映画が流行っているからうちでも作っておこう」と思ったのであれば、こんな安易な企画はないというぐらいそのまんまの歌う映画です(^^;)。

歌はよかったと思います。
ただ、ストーリーはまあ普通の印象。何人かのキャラクターの日常抱えている問題などが描かれるので、一つ一つを深くは掘り下げられないし、特に繋がりがあるわけでもありません。
キャラクターは動物ですが『ズーラシア』が社会問題を描いたような、動物である必然性もないように思えます。

3DCGアニメ技術的にはどうなんだろう?キャラクターの造形とか、演技とか手足の動きとか、ピクサーやディズニーと比べるとやや勢いに任せて作ってる気がしてしまうのは先入観でしょうか。

吹き替え版では、MISIAや大橋卓弥が参加しているとか。歌はともかく、普通のセリフ部分をどのように演じているのか興味あるなあ。観ないけど(^^;)。

公式サイトは、こちら。
http://sing-movie.jp