2011年5月8日日曜日

『八日目の蝉』

★★★★☆

実はもともと観るつもりはなかったけど、意外と評判がいいので観る気になった作品。

何というか、大人の映画ですね。
誘拐事件が解決して20年近く経った後の物語なので、テーマは謎解きではなく、誘拐事件が関係者の心の中に残した"闇"。一見普通の生活が戻ってきているようで、みんなが事件の記憶を抱え、みんなが幸せをつかめないでいる、何とも重たい作品。

役者も力のある人ばかりで、派手は感情表現もちょっとした表情や間も、とてもよかったと思います。
永作博美は、これまでの実績から全く不安なし。
井上真央も予想以上でした。いまどきの女優にとって、テレビも映画も特に区別はないのかもしれませんが、今回の彼女は、完全に映画女優に見えました。
余貴美子の変なキャラも印象に残りました。何でも出来ちゃう人ですね。
よかったのは小池栄子。彼女は『20世紀少年』のときの怪演が強烈に印象に残っているのですが、今回もちょっとキャラ作り過ぎなんじゃないかと思うほど。でもそれが、何となく納得できちゃう気がするのが不思議なところ。

映像的には、セリフなしでスローモーションで見せるカットが効果的に使われていました。

評判がいいのも納得できました。




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