2015年10月26日月曜日

『マイ・インターン』

★★★★☆

自分としてはあまり観ない路線の作品ですが、予告編を見てちょっと気になり、評判も割とよさそうだったので観てみました。

アン・ハサウェイもよかったと思いますが、彼女だけだと普通のキャリア・ウーマンの話になってしまいますから、やっぱりこの作品を特徴づけているのはシニア・インターンであるロバート・デ・ニーロの存在。実際、作中の彼はとても魅力的に描かれていました。

で、実際作品の印象はよかったのですが、冷静に考えてみるととてもフワフワした雰囲気重視の作品だった気がします。
ロバート・デ・ニーロ演じるシニア・インターンのベンが、アン・ハサウェイ演じるジュールズを仕事の上でもプライベートでも支えていくわけですが、なぜベンにそれができたのかがほとんど説明されていません。
リクツづけなんかどうでもいいと言われればそれまでですが、まあ多少なりとも、ベンのアナログな仕事の進め方がメール中心のジュールズの仕事のやり方の欠点を補完したとか、ジュールズの抱えているトラブルと同じ体験をかつてベンもしていたとか、そういうこの人だからうまくいった根拠みたいなものをさりげなく示すのがこの手の映画の常套手段だと思います。
それがほとんどなく、ベンはひたすら穏やかに微笑んでジュールズを見守っているだけです。それでも見ている側がなんとなく納得してしまうのは、ロバート・デ・ニーロの穏やかな微笑みが本当に救いになりそうな笑顔だからだと思います。

アン・ハサウェイは、あのタレ目が結構好きなのですが、少し前に『インターステラー』を見たとき「この女優さん、誰だっけ?」と完全に忘れていました。
あらためて調べてみると、それ以前の彼女の出演作では『アリス・イン・ワンダーランド』と『ダークナイト ライジング』を観ているので、そのどちらかのときに「この人、いいなあ」と思ったのだと思います。

ジュールズの会社は、ファッション系のネット通販会社。日本のテレビドラマでもいわゆる"業界モノ"は数多く作られていて、本当にその業界の人が見るとヘンテコな描写も多いようですが、ハリウッド映画はどうなのでしょう?なんとなーく、この作品の業界描写も雰囲気重視なんじゃないかと思ってしまいました。

公式サイトは、こちら。
http://wwws.warnerbros.co.jp/myintern/

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