2013年8月26日月曜日

『宇宙戦艦ヤマト2199 第七章 「そして艦は行く」』

★★★★☆

ちょうどこの時期、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』や『マン・オブ・スティール』など、ハリウッド作品でも、昔から人気のSF作品の最新作が続々と公開されるのですが、結局一番最初にヤマトを観たくなってしまいました。

ヤマトは無事に地球に帰還しました。

第七章は、23話〜26話の4話分。オリジナルでは23、24話がガミラス本星の戦い、25話がイスカンダル滞在中、26話が帰路という配分でしたが、2199ではガミラス本星の戦いが1話だけになって、帰路に2話使います。

今回も、オリジナルの基本的な流れは残しつつ、かなり大胆にアレンジが加わっています。でも、要所要所にあの名セリフがそのまま残してあったり、オリジナルでは別のところで出てきたセリフやシーンを彷彿とさせる場面があったりで、感慨深いものがありました。

ヤマトが帰路、デスラーに襲撃されるのはオリジナルと同じですが、様々な演出が『さらば〜』っぽかったり、デスラー艦がちょと『〜III』っぽかったり、イスカンダルを飛び立った後のヤマトがちょっと『〜完結編』っぽかったり、シリーズ全体のオマージュ的な部分もあったかな。

前章あたりから、波動エネルギーを武器に転用した波動砲の是非というテーマが出てきました。あれを持ち出した時点で『宇宙戦艦ヤマト2201』とかは無理だと思いますが、その割に次に繋がるようなものがチラホラ。
最近の製作者はズルいから、続編を作ろうと思えば作れるようにしておくんだろうけど。ただ、あそこから次の話を作るとしたら『さらば〜』や『〜2』とはかなり違うものになると思います。意外と『〜新たなる旅立ち』には繋がりやすいかな。

そう言えば、ヤマトが地球に帰還したのは、2199年12月8日だそうです。オリジナルでは、14話で2200年を迎えるのですが、2199の旅は年を越さないんですね。この設定変更には何か意味があるのかな?真珠湾攻撃の日ですが…、単なる偶然?

今回は、制作の遅れから、25話が未完成で短縮した状態での上映だそうですが、一応話の流れとして不自然な感じはなかったし、ものすごく短いわけではありませんでした。

公式サイトは、こちら。
http://yamato2199.net


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2013年8月25日日曜日

会社設立登記 その9 資本金の振り込み


定款の認証が終わったら、次に資本金を振り込みます。この順序に特に重要な意味はありませんが、定款も資本金も登記申請をするために必要な準備で、定款の方が手間がかかるので先にやった方がいいという程度のことです。

■資本金額
現在の会社法では、資本金0円でも株式会社が作れます。では実際、いくらにすればいいのか?結論としては、私にもよくわかりません。会社を作ってしばらくした後で、資本金は多すぎたのか、少なかったのか、調度よかったのか判断できると思います。

そうは言っても、判断材料はあります。

資本金は、会社の当面の運用資金になります。会社が黒字になれば資本は増えていきますが、会社設立からそのような状況になるまでには普通タイムラグがあります。それまでは資本金を切り崩して物品を購入し、人件費や光熱費などを支払うことになります。もちろん、銀行などから融資を受けることで、資本金とは別の形で運用資金を得ることはできますが、それはそれで借金なので、返却の義務を負います。
そう考えると、資本金額の目安は、会社が黒字化するまでの運用資金が捻出できる程度の額が必要という判断になります。

私の仕事の場合、本格的な設備を自社で所有しようとするとかなり高額になるのですが、それを都度レンタルなどで済ませることにすれば、後は自宅でパソコンと電話とネットがあればほとんど問題ないはずなので、比較的運用資金は安く済むはずです。

また、あまり資本金額が高いと「あの会社は余裕があるから、うちが仕事を出さなくてもいいだろう」と思われて、仕事をくれないことがある、という話も聞いたことがありますが、実際のところはどうなのでしょう。


■現金以外の資本
現金での出資以外に、モノで出資する、現物出資という方法もあります。例えば、個人で所有しているパソコンや不動産などを会社に出資するということです。

この場合、何を出資するのか、それがいくらの価値に相当するのかというリストを作成して法務局に提出することになります。この評価額の判断は取締役、つまり私の責任となります。現物出資のメリットもあるとは思うのですが、未経験の会社設立という作業の中で"責任"と言われると辛いものがあるので、私の場合は現物出資は行いませんでした。

ちなみに、現物出資を行う場合は、定款にもその旨記載する必要があるので、実際には現物出資をするか否か、定款作成前に決定しておく必要があります。



■資本金用の口座
登記申請の際、資本金についての証明となる資料は、振り込みの記録がある通帳のコピーです。ここが私にとっては納得いかない点なのですが、通帳の残高が資本金額以上あればいいのではなく、必ず振り込みを行ってその記録を示す必要があるそうです。

この時点で法人名義の口座が作れれば話はシンプルになるなのですが、登記される前に法人口座が作れるはずはないので、個人名義の口座を使うことになります。

口座は既存の口座でも構いませんが、手引書には、資本金入金用に新規口座を作った方がよいと、書かれていました。その理由はおそらく、通帳のコピーを法務局に提出する際、無関係な明細情報を見せなくて済むこと、既存の口座を使うと、会社の資本金をうっかり日常生活用に使ってしまうおそれがあるためではないかと思います。
私の場合、新規口座を作りました。

銀行口座を開設する際、必ず最初にいくらかの額を入金する必要があります。この時、資本金の総額を用意しておき、最初に入金しても良さそうな気はするのですが(多額の現金を持ち歩くのがイヤという話は抜きにして)、私が調べた範囲では必ず"振り込み"と書かれていたので、最初の入金と"振り込み"は別だと判断して、ひとまず口座開設時には1000円だけ入れることにしました。


■資本金の振り込み

そして、資本金額を解説した口座に振り込みます。この時、その振り込みが出資者によって行われたものであることが通帳に記載されないといけません。つまり、振り込み人の名義が出資者の氏名であることが条件となります。
どういう方法で振り込めばこの条件が満たされるのか私にはよくわかりませんが、別の銀行の自分の口座からネットバンキングで資本金用の口座に振り込んだら、条件を満たすことができました。

振り込む時点ですでに口座には1000円入っているので、振り込むのは資本金額-1000円でよさそうな気もするのですが、振り込み金額=資本金額でなければいけないと思い、きっちり資本金額を振り込みました。結果として、資本金用の口座の残高は資本金額+1000円となりました。これについては、いまだに何が正解だったのかわかりません。
この1000円は資本金ではないので、会社の運用資金として使ってしまうとおかしな話になってきます。でも、会社設立のために必要となった費用なので、私個人が立て替えただけで、本来は会社が負担すべき費用だと思えます。
これをどう考えればいいのか、後々かなり混乱することになりました。

資本金の振り込みは、総額を1回で振り込む必要はありません。出資者が複数いる場合は、それぞれの出資額を振り込んで、その合計が資本金額と一致していればいいので、一人の場合でも複数回の振り込みの合計額が合っていればいいそうです。



■払込証明書

法務局には資本金の証明として払込証明書を提出する必要があります。これは、払込証明書というフォーマットに、資本金用口座の通帳のコピーを添付して、決められた形式で綴じたものです。
通帳のコピーは、表紙、表紙を一枚めくったページ(支店名などが書かれたページ)、振り込み記録が書かれたページが必要となります。



2013年8月17日土曜日

『パシフィック・リム』

★★★☆☆

最初に予告編を観たときは「こんな日本の特撮映画のパクリ、絶対観ないだろうな」と思っていたのですが、公開が近づきメディアに取り上げられ始めると、ギレルモ・デル・トロ監督のビックリするほどの日本のアニメ、特撮オタクぶりがわかってきて「日本の特撮のオマージュ、観ておかないといけないかな」と気持ちが変わってきました。

実際に観てみると、不思議な高揚感がありました。
作品世界を構成する様々な設定には、日本のあの作品と似ている、と思わせるところが各所にありますが、同時にいかにもハリウッド的だと思う部分もあり、でも結局、怪獣映画のなんだかワクワクする感覚の遺伝子はそのままで、そのバランスが非常によかったと思います。
これがもし、日本のアニメや特撮のリメイクだったら、色々とイチャモンつけたくなったかもしれませんが、独自のストーリーの中で完全に昇華されていたのもよかったのかも。

巨大怪獣とロボットの戦闘シーンは、日本の作品をはるかに凌ぐ迫力でした。というか、日本だとあんなに町を破壊できないですよね、PTAとかからクレームが来ちゃうから(^^;)。ハリウッドだって表現に規制はあるはずなのに、何でしょうかねえ、この違いは。

ただ、怪獣(KAIJU)と巨大ロボット、イェーガーのデザインは、ハリウッドっぽいとは思うのですが、個人的にはもうちょっと日本っぽくしてくれた方が嬉しかったかな。
正直、私の美的感覚から言えば、KAIJUもイェーガーもイマイチかっこいいとは思えませんでした。
また、戦闘シーンは、夜だったり海底だったり、暗いことが多いのですが、複数のイェーガーの区別がつかなくなることもしばしば。KAIJUにも種類の違いがあるのですが、どれも同じように見えて、どれがどれだかわかりませんでした。
日本だとこういう場合、それぞれのKAIJUやイェーガーにシンプルな特徴を与えて、パッと記憶できるよう配慮したり、複数が同じシーンに登場したときに区別しやすいようにそれぞれのベースカラーをはっきりと変えてデザインしたりしますよね(ガンダムは白、ガンキャノンは赤、という具合に)。

ストーリーは完結していますが、評判がよければ続編とかあるんだろうなあ。

公式サイトは、こちら。

2013年8月3日土曜日

『SHORT PEACE』

★★★☆☆

この夏は、ピクサーの『モンスターズ・ユニバーシティ』、スタジオジブリの『風立ちぬ』を観ました。いずれも今のアニメーション作品の最高峰ですが、この『SHORT PEACE』もまた、別の方向性の最高峰です。

4つのオムニバス作品のうち3つまでが時代劇ですが、いずれもおそろしく緻密に描かれています。
まあ個人的な好みで言えば、大友克洋監督の『火要慎』とカトキハジメ監督の『武器よさらば』かなあ。

ただ、全体でも70分足らずなので、それぞれの作品は20分もないせいか、ストーリーとしてはいずれも割とシンプルで「だからどうした」という感じでした。アニメーション技術のデモンストレーションとまでは言いませんが、ドラマとしての感動や面白さという点では、ちょっと弱かったと思います。

あのクオリティで長編を作るのは大変だと思いますが、次は大友克洋監督の長編に期待。

どの作品だったか、あの『アキラ』の芸能山城組を彷彿とさせる音楽が印象的でした。

公式サイトは、こちら。
http://shortpeace-movie.com

『終戦のエンペラー』

★★★☆☆

GHQによる、昭和天皇の戦争責任の有無についての調査をテーマにした作品。プロデューサーは日本人だし日本人俳優もたくさん登場するけど、一応ハリウッド作品ということになるのかな。

この作品は、どうしても今という時代の日米関係、あるいは日中、日韓関係、天皇制などと結びつけて観てしまうわけで、独立したドラマとして捉えることは難しいです。色々と考えさせられる作品。

GHQは連合国軍の組織ですが、世界のリーダー面をして各地の紛争に首を突っ込みたがるアメリカのイメージそのまま。あのころからアメリカって変わってないんですね。もちろん、太平洋戦争の場合アメリカは日本から宣戦布告されて実際に戦争状態だったので、当事者として深く首を突っ込むのは当然ですが。
ただ、戦争に勝利した国の敗戦国に対する態度としてはとても冷静でまっとうだったとは思います。日本を戦争へと導いた原因を探り、証拠となるデータを探し、裁くべきは裁き、制度を改めるべきは改めるということで、とても大人な対応だったという印象です。

作中にあるように、天皇という極めて不思議な存在とそれに対する国民感情も、結局どれだけ理解できたかはわかりませんが、最大限理解しようと努め、結果的にはうまくコントロールしたようです。
不思議なのは、この日本人の機微をうまく扱ったアメリカが今、イスラム社会とはなかなかいい関係を作れないこと。GHQでは、天皇というよくわからないものはよくわからないまま、白黒つけることを諦めるという、アメリカらしくない結論だったわけですが、対イスラムの場合も、そういう態度の方が反感を買わないような気もしてしまいます。

不思議といえば、全面戦争状態から度重なる空襲や原爆投下を経てGHQ統治に至った日本が、その後アメリカと極めて親密な関係となること。これもまた、日本という国の不思議なところ。
そして、アメリカとはあっさり仲良くなれたのに、中国や韓国とは今も微妙な空気が漂っていること。やはり、ずっと隣同士だと、積年の恨みつらみのレベルが違うのかな。

天皇制の不思議さについては、私自身、GHQと同じように訳がわからないと思います。正倉院の宝物が盗難にもあわず残っていることなど、皇室が連綿と続いてきたことの意義は認めるとして、あのような存在が我々の生活に必要なのかなあ。
自分に影響がないなら、あってもなくてもいいんだけど、私が気になるのは彼らの自由のない生き方が忍びないということ。今の日本に「あなた、皇族になりたいですか?」と聞かれて「はい、喜んで」と答える人はどのくらいいるんだろう?少なくとも私はイヤ。あの家族に生まれた人たちは、そのなりたくない存在以外の生き方を選べないって、それを国が制度としているというのが、どうもしっくりこないのです。
世界には、実質「象徴」の王様が他にもいるんでしょうが、その国の国民、そして本人はどんな気持ちなんでしょうか。

さて、昭和天皇が登場する映画といえば『太陽』というロシア映画がありました。イッセー尾形さんが昭和天皇役で、本物そっくりでした。今回は片岡孝太郎さん。登場シーンはちょっとだけでしたが、こちらも雰囲気はよく似ていました。

この作品、ハリウッドが作った終戦時の日本を舞台にした作品として、日本では大規模に上映されていますが、アメリカでは話題になっているのでしょうか?英語のタイトルは『EMPEROR』なので、そのものズバリですが、うーん、多くのアメリカ人は関心持たなそうですね(^^;)。

公式サイトは、こちら。
http://www.emperor-movie.jp

2013年7月22日月曜日

『風立ちぬ』

★★★☆☆

最近の宮崎駿作品は『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』と、現実からかなり離れたところの、合理性を追求しないタイプのファンタジー作品が続きました。この手の作品がいけないということはないし、アニメーションの絵としての面白さをより自由に追求できるという魅力もあるのでしょうが、個人的にはあまり好きではありませんでした。

そういう意味では、『風立ちぬ』は現実世界が描かれている作品で、とても受け入れやすい作品でした。そんな中にも、要所要所で主人公二郎の夢の中のようなシーンがあって、そこだけはちょっとファンタジック。宮崎駿にとって、ああいうシーンは外せないんでしょうね。

ストーリーとしては、主人公二郎の仕事である飛行機開発と、彼のプライベートである病気を患った菜穂子とのラブストーリーが半々といったところですが、全体の印象としてはラブストーリーの比重が大きかったかなあ。
そう感じたのは、飛行機を設計する上での技術的課題やその解決策といった部分にはほとんど踏み込んでいなかったから。それに比べると、二郎と菜穂子の、お互いを思う気持ちからくる言動はかなり細かく描写されていました。

この作品を観る前は、宮崎駿が戦争をどう描いたのか興味がありましたが、この点については肩透かしを食った感じ。ゼロ戦が戦場で活躍するシーンもなければ、名古屋や東京の空襲のシーンもなし。登場人物のセリフとして戦争観や政治信条が語られることもほとんどありませんでした。これもまた、要はラブストーリーだと感じた原因でしょう。

さて、ジブリ作品では毎度気になる声優陣。
主人公二郎を演じる庵野秀明さんですが、演技については、やっぱり不慣れな感じはありつつ、悪くないとは思いました。ただ、あの声を聞くとどうしても庵野さんのビジュアルが浮かんできて、最後まで二郎のルックスと庵野さんの声が私の中で一つになってくれませんでした。
菜穂子役の瀧本美織さんは、とてもよかったと思います。病を抱えてはいるものの基本的には快活で明るく前向きな菜穂子が、この作品全体の印象をさわやかなものにしていると思うのですが、瀧本さんの声も一役買っていると思います。
その他、西村雅彦、竹下景子、國村隼は、声を聞いて誰が演じているかわかりましたが、後のキャラクターは誰の声だか全くわかりませんでした。

そういえば、この作品では飛行機のエンジン音や地震の時の環境音などを人間の声を使って表現しているとか。映画を観ながら「あれ、変な音だなあ」と思い、ネットかどこかで人の声を使うと書いてあったのをうっすら思い出しました。
面白い試みだとは思うのですが、ジブリのようにお金をかけられる現場で、しかもファンタジー路線ではないこの作品で、わざわざ人の声にするほど効果的だったかどうかは微妙な気がします。

荒井由実の『ひこうき雲』は、作品世界にいい感じにはまっていたと思います。映画のタイトルも『ひこうき雲』でよかったんじゃないかと思ってしまいました。

公式サイトは、こちら。
http://kazetachinu.jp

2013年7月16日火曜日

会社設立登記 その13 法人口座の開設

■とりあえず法人口座
会社設立登記のため、資本金を個人の銀行口座に振り込みました。私の場合、この個人口座は新規開設したもので個人的なお金が混ざる可能性はありませんから、この口座をそのまま会社の取引用に使えば、法人取引に関わるお金の出入りが厳密に管理できます。
それでも大して困らないのでしょうが、せっかく法人格を取ったのですから、銀行口座も法人名義の方が何かとカッコがつくというもの。そんな気楽なつもりで法人口座を作ることにしたのですが、これが本当に大変でした。

■どの銀行にするか
銀行といえば、大手の都市銀行や地方銀行や、その他色々ありますが、大した根拠もなく、何となく馴染みのある都市銀行を選択。残高確認や振り込みのやりやすさを考えると、家の近くに支店がある方がいいだろうと思いました(これも、今ではネットでできるので、実は重要ではないかもしれません)。
また、一番頻繁にやりとりする相手は、確実に毎年12回給与を振り込む自分自身である可能性が高いので、自分の個人口座がある銀行を選んだ方が振込手数料が節約できるかなあ、などと考え、銀行を決めました。

■法人口座を作るのは大変
法人名義口座が詐欺などの犯罪に悪用されるケースが増えているらしく、警察側から金融機関への指導などがあり、法人口座開設手続きが厳格化しているようです。
銀行としては、口座開設を申請してきた法人が適正な事業を行っているという実態を確認すべく、様々な書類を提出させたり、面談を行ったりしますが、そのディテールは各行によって異なっています。

■三井住友銀行の場合
私の場合、最初は三井住友銀行に口座を作ろうとしました。履歴事項全部証明書や印鑑証明書などを用意して銀行に行ったのですが、事前にネットなどで調べておかなかったので、銀行で初めて、会社設立6か月以内の場合、税務署への届出書類が必要なことを知りました。つまり、口座開設より先に税務署への届出が必要だったのですが、私はまだ税務署への届出を完了していませんでした。
あらためて税務署への届出書の控えを受け取ってから、そのコピーを準備して再度銀行へ。今度はすんなり受け取ってもらえました。

それから2週間ほどで口座開設の可否を電話連絡してもらうということになっていたのですが、2週間過ぎても連絡がもらえずこちらから問い合わせてみました。
すると、そこで初めて追加の書類提出を求められました。
彼らは、会社の住所と私個人の住所が同じであることが気になったようです(つまり、こういう会社は口座を悪用しそうだと…?!)。そこで、確かにこの住所で事業が行われているという証拠が欲しいということで、持ち家の場合は住宅登記簿(が、何で証拠になるのかなあ??)、借家の場合は会社名義で当該住所が書かれた公共料金の領収書などがないか?と言うのです。
うちは賃貸なので後者に当たるのですが、公共料金は全て個人名義なので銀行が要求するような書類はありません。

結局、三井住友銀行で法人名義口座を作ることはできませんでした。

■東京三菱UFJ銀行の場合
そこで今度は、東京三菱UFJ銀行で口座開設申請をしてみました。こちらは、税務署への届出書類などを必要としない代わりに、事業実態を示す書類として、パンフレットや見積書などを求めています(今回は事前にWebで予習しました)。
でも、こちらもすっかり疑心暗鬼になっていたので、三井住友のときに用意した書類も全て持参し、パンフレットはないのでその代わりにWebサイトのほぼすべてのページを印刷し、これまでの取引の時の請求書なども持っていきました。

結局、持っていった書類は全てコピーを取られました。さらに東京三菱UFJの場合は、簡単な面談がありました。履歴事項全部証明書に書かれた事業の目的についての確認、これまでに発生した取引について聞かれました。
そして申請書類をその場で記入して、とりあえず申請はできたのですが、結果はまた2週間後です。やはり追加で質問や書類提出を求める場合があるそうです。また法人名義の公共料金の領収書と言われたら困るので、追加提出するとしたらどんなものになるのか質問してみましたが「上司が判断することなので」とかわされてしまいました。

きっかり2週間後、銀行から電話がかかってきて、口座開設OKとなりました。あの2週間という時間は、本当は口座開設可否の検討にかかる時間なのではなく、犯罪防止のためにわざと2週間待たせているのかもしれませんね。犯罪目的ですぐに口座が必要になった場合、2週間待つ必要があると言われれば諦めるかもしれませんから。
ともかく、次の日再び銀行に出向いて口座開設手続きを行い、ようやく法人名義の口座が作れました。


■ネットバンキング
会社の経理上、法人口座のお金の出入りを把握することは必須です。それが、自宅にいながら簡単に行えるネットバンキングは、私のような社員一人の会社にとっては極めてありがたいサービスです。
ところが、多くの銀行では個人向けのネットバンキングサービスは無料なのに、法人向けの場合は有料です。これは社員一人の会社にとっては嬉しくありません。余計なコストはかけたくないので、ネットバンキングは断念することにしました。
結局、こんなに苦労して作った法人名義口座の価値は、世間に対する信頼感のみで、企業を運営するうえで便利なわけでも具体的な利があるわけでもないようです。


■それにしても
法人名義口座開設がこんなに厳しくなったのは、犯罪などへの悪用を防ぐためということですが、このやり方って最適な方法なんでしょうか??というのは、犯罪発生の舞台となっているのは法人口座でも、その根源は悪意を持った法人がいるということですよね。だとしたら、法人登記の時点で厳しくする方が根本的な対策のような気が。
いや、私個人としては登記手続きが大変になるのも困るのですが、例えば法人名義で公共料金を支払うことが必要なのであれば、それを登記の必須条件にしてしまうとか、もう少し全体の辻褄が合うような方法がありそうなものですが。

おかしいと思うのは、要求される書類が、適正な法人なら必ず提出可能なものではないこと。例えば決算時の税務署への申告が適正な法人の唯一の証しとなるのであれば、決算を迎えるまでは全ての新規法人は法人名義の口座は作れないというルールにすればいいのに。その方がずっと納得できるなあ。

2013年7月13日土曜日

会社設立登記 その4 定款の作成

■定款とは
会社の設立は、法務局という役所に申請するのですが、それ以前に行う一大イベントが定款の作成です。

定款というのは、「会社の憲法」などと言われるそうですが、要は会社の概要を内外に対して宣言したものです。憲法なので、詳細な情報というよりは基本的かつ普遍性の高い情報を記載することになります。

定款の作者は発起人、つまり会社設立の"言い出しっぺ"です。発起人は、会社設立当初は必ず株主にならなければいけないそうですが、取締役や社長という立場で経営に携わる必要はありません。ちなみに私の場合はひとり会社なので、発起人も株主も代表取締役も全部私です。

定款の書き方ですが、日本公証人連合法務省のWebサイト、あるいは起業の手引書などを見ればサンプルが入手できるので、作業自体は意外と難しくないと思います。

■定款に記載する内容
定款に記載する内容ですが、大きく以下の種類があります。

絶対的記載事項
必ず記載しないといけないもの。以下の5つ。

  • 商号(会社名)
  • 目的(どんな事業を行う可能性があるか)
  • 本店所在地
  • 出資額
  • 発起人の氏名及び住所

相対的記載事項
記載しなくてもいいが記載しないとその効力が生じないもの。例えば自社の株式を勝手に譲渡してはいけないという「株式譲渡制限」など。

任意的記載事項
記載が自由なもの。例えば事業年度や定時株主総会の開催時期など。

私の場合、起業の手引書のサンプルに手を加える形で定款を作成しました。結果的に、表紙を含めてA4で5ページ、30条からなる定款となりました。内容的には、商号や目的や所在地の他、株式に関すること、株主総会に関すること、取締役に関すること、事業年度や株主への配当に関することなどが含まれています。

ここまで読んでお気づきかもしれませんが、定款は会社の概要を示すものとはいっても、「お客様を大切にします」的な企業理念や「年商1億円を目指します」といった営業目標もなければ、社員数や部門名や取扱商品などの情報もありません。会社が行うビジネスの内容に関する条項は「目的」しかありません。
つまり、登記を受け付ける役所側から見た関心事は、その会社の株と株主と取締役に関する約束ごとなのでしょう。

■事前に決めておくこと
定款を作る作業は、サンプルを入試してしまえば後はちょっと編集するだけですが、それでも事前に自分の意志を持って決めておかなければいけないことがあります。

機関設計:
私の場合、自分一人だけの株式会社を作ったわけですが、取締役が複数いる場合、監査役がいて取締役会を設置する場合など、経営層の組織構造の違いは、登記手続きに大きく影響します。定款の記載内容もことなり、提供されているサンプルも、組織構造の違いで分けてあることが多いようです。
さらに言えば、そもそも株式会社にするか合同会社などその他の会社組織にするか、会社は作らず個人事業主として仕事をするかといった基本的なことは充分検討する必要がありますね。

商号:
商号すなわち会社名の付け方にはいくつかルールがありますが、それほど難しいものではないと思います。類似商号についても、今では同一住所で同一商号でなければOKというルールになっているので、よほど特殊な場合を除いて問題とはならないと思います。
ちなみに、法務局に行くと管轄地域の商号がチェックできます。私の行った法務局では検索用のパソコンが置いてあり、自分でチェックするスタイルでした。

目的:
会社の事業目的については、提供されている定款サンプルはあまり参考にならないので、自分で考えなければいけない部分かもしれません。定款における目的は「明確性」「具体性」「営利性」「適法性」を全て満たしている必要があります。記述上特に悩むのは「明確性」と「具体性」です。

私の場合、事例集を参考にしました。実際に登記済の会社の登記簿を参照することができれば、問題のない目的の記述方法を知ることはできます(ただし有料ですが)。ためしにいくつかの企業のWebサイトを見てみましたが、Webサイトに書かれている事業目的が定款の目的と同じ記述である保証はないので、あまり参考にはならない印象でした。

また、目的の草案(というより、定款全体の草案)ができた段階で法務局に持っていき、問題がないかチェックしてもらいました。電子定款にする場合は、公証人役場でも認証前にチェックしてくれるので、この二段階のチェックによって自分が書いた目的が問題ない記述だと確信できました。

目的はいくつ書いてもいいようです。確実に行うビジネス以外に、将来行う可能性があるものも書いておいた方がいいそうです。
事業の内容によっては、役所への届出、あるいは役所からの許可、認可がないと行えないものがあるので、この点も確認しておく必要があります。

その他:
その他、本店所在地、資本金額、事業年度などを決めます。

また、株式の譲渡制限を設けるかどうかを決めます。株主は会社の経営に大きな影響力を持つので、株式の譲渡が自由にできると見ず知らずの誰かに会社を乗っ取られるリスクが出てきます。そこで、株式の譲渡には株主総会の承認が必要といった制限を設けておいた方が安心なのです。…こう言われると、譲渡制限しますよね、当然。


■電子定款の場合
定款の中身は、紙の定款であろうと電子定款であろうともちろん同じなのですが、唯一差があるのは、発起人の署名押印の部分です。
紙の定款の場合、
以上、株式会社◯◯◯◯を設立するため、この定款を作成し、発起人が次に記名押印する。」
と書くところを、
電子定款の場合は、
以上、株式会社◯◯◯◯を設立するため、電磁的記録であるこの定款を作成し、発起人が次に電子署名する。」
と書き換えておく必要があり、本物の印鑑を押す代わりに電子署名を付与することになります。


『モンスターズ・ユニバーシティ』

★★★★☆

観たのは3Dの字幕版。

自分の中では、『トイ・ストーリー』以来ずっと続いていたピクサー作品の不敗神話が、昨年の『メリダとおそろしの森』で途切れた感があるのですが、今回はまたいつものクオリティに戻った気がします。一安心。

ストーリーは、最終的に『モンスターズ・インク』に繋がらないといけないので、そういう意味では想像の範囲に収まっているけど、その中で結構色々と変遷があって面白いです。大学入学当時、マイクは努力家で、サリーはちょっと嫌なヤツだったなんて、『モンスターズ・インク』からは想像できなかったからなあ。
もっと意外だったのは、彼らの最終学歴。『モンスターズ・ユニバーシティ』というぐらいなので、優秀な成績で卒業してバチェラーを取得するのかと思ったら…。

『モンスターズ・インク』と同じ世界観で時間的にもつながっている話だけに、景色や建物やキャラクターが結構共通しているみたいで「あ、なんか見たことある」と思うことがよくありました。
『モンスターズ・インク』をおさらいしてから『モンスターズ・ユニバーシティ』を観たら、もっと色々気づけたかも。

初期のピクサー作品は、エンドロールの後NG集が入っていました。今回は、NG集ではないけど、エンドロールの後にちょっとした「オチ」の映像がありました。

同時上映の短編は『The Blue Umbrella』という作品。ストーリーはあまりひねりがないと思いますが、映像の雰囲気がこれまでのピクサー作品とはちょっと違いました。
ピクサー作品というと全編3DCGだからリアルなんだけど、写真と区別がつかないというようなものではありませんでした。でもこの短編作品は、写真と見間違えるようなCGでした。実写映画でCGだと気付かれないようなCGを使うことはいくらでもあるので、技術的には可能なんでしょうが、ピクサー作品としてはちょっと新鮮でした。

公式サイトは、こちら。
http://www.disney.co.jp/monsters-university/home.html

2013年7月8日月曜日

『真夏の方程式』

★★★☆☆

ガリレオの映画第2弾。

ガリレオは、テレビ版はエンターテインメント色を強めにして、映画版は人間ドラマの色合いを濃くする方針のようです。映画版がテレビ版と同じような演出で作られていたら、たぶん今回の第2弾は観なかったと思います。

テレビ版は、割とオカルトチックなノリがあって、事件発生に際して大抵超常現象が起こります。これを湯川先生が物理学的に起こりうることだと実証していくのがパターン。
湯川先生は文字通り変人で、現象を物理学的に解き明かすことには興味を示すけど、犯人の動機や事件の裏側にある人間同士の愛憎には全く関心がありません。
そして、事件の謎を解き明かす瞬間、彼はお約束のようにその辺の壁でも地面でも、ところ構わず数式を書きまくるというシーンが登場します。

テレビ版のこういった演出があまり好きではない私としては、映画版がグッと重厚感のあるドラマとして仕上げられていることは大歓迎です。
前作の『容疑者Xの献身』も、オカルトめいた超常現象は登場しないし、物理学者しか知らないような変わった装置も出てきませんし、あの数式を書きまくるシーンもありません。真実を知ってしまったことに苦悩し動揺する湯川先生は、面白おかしいマンガのキャラクターのような変人ではなく、人間性を持ち心の弱さを持った一人の男でした。

同じキャラクター、同じ設定でありながら、これだけトーンを変えた作品作りをするのは大変そう。福山雅治の演技も、ガリレオらしい変人ぶりは最低限残しつつ、人間味を加えるバランスが見事。

今回の『真夏の方程式』も、スタイルとしては『容疑者Xの献身』同様、人間ドラマ型の方で作られています。
最終的にすべての真実が明らかになったとき、謎が解けたというすっきり感とは別に、それぞれの登場人物が抱えているやりきれない事情が切なくなります。謎解きや犯人探しと、人間ドラマのバランスもいい感じです。
ただなあ、自分としては前作の方がさらによかったんだよなあ。

ところで、湯川の環境保護団体への言葉、
「人間は自然に手を加えて利用してきた。その恩恵はあなた方も受けている。あとは選択の問題だ」
すごく湯川らしいセリフですが、エンターテインメント作品らしからぬ重みを感じます。

公式サイトは、こちら。
http://www.galileo-movie.jp/index.html